windows.txt For Vim バージョン 9.1. Last change: 2024 Sep 08
VIMリファレンスマニュアル by Bram Moolenaar
マルチウィンドウ、マルチバッファを使った編集 windows buffers
ここではマルチウィンドウやマルチバッファを使用するために追加したコマンドについ
て説明する。さらに、2つ以上のウィンドウを組合せて使用するときに異なる動作をす
るコマンドについての説明もする。
基本についてはユーザーマニュアルの7章と8章で説明されている。
usr_07.txt usr_08.txt.
1. はじめに windows-intro
2. Vim の起動 windows-starting
3. ウィンドウのオープンとクローズ opening-window
4. ウィンドウ間のカーソル移動 window-move-cursor
5. ウィンドウの移動 window-moving
6. ウィンドウのサイズ変更 window-resize
7. コマンド引数とバッファリスト buffer-list
8. 全てのバッファ/ウィンドウに対してコマンド実行 list-repeat
9. カーソル位置のタグ名/ファイル名 window-tag
10. プレビューウィンドウ preview-window
11. 隠れ(hidden)バッファを使う buffer-hidden
12. 特殊なバッファ special-buffers
{+windows 機能なしでコンパイルされた場合は複数のウィンドウを使うことはできな
い}
==============================================================================
1. はじめに windows-intro window
要約:
バッファとはメモリに保持しているファイルの内容である。
ウィンドウとはバッファの表示領域である。
タブページとはウィンドウを集めたものである。
ウィンドウはバッファの表示領域である。1つのバッファに対して複数のウィンドウを
開くことができるし、異なる複数のバッファに対して複数のウィンドウを開くこともで
きる。
バッファは編集時にメモリ上にロードされたファイルのことを言う。
オリジナルのファイルはバッファ内容をそのファイルに上書きするまで変更されずにい
る。
バッファは以下の3つの状態のうちのどれか1つの状態にある。
active-buffer
アクティブ: バッファ内容はウィンドウに表示されている。このバッファに対応する
ファイルが存在する場合、ファイルがバッファに読み込まれている。
バッファはそれ以降編集されていて、ファイルと異なっているかもしれ
ない。
hidden-buffer
隠れ(hidden): バッファ内容はウィンドウに表示されていない。このバッファに対応す
るファイルが存在する場合、ファイルはバッファに読み込まれている。
見ることができないが、それ以外はアクティブなバッファと同じ。
inactive-buffer
非アクティブ: バッファ内容はウィンドウに表示されていない。バッファには何もロー
ドされていない。ファイルが一度でもメモリにロードされていたなら、
そのバッファのオプションは記憶されている。viminfoファイルにより
マークを含んでいるかもしれない。
状態表:
状態 ウィンドウ メモリ上に ":buffers" ~
表示 ロード 表示 ~
アクティブ ○ ○ 'a'
隠れ(hidden) × ○ 'h'
非アクティブ × × ' '
buffer-reuse
個々のバッファには一意な番号が割り振られており、Vim のセッション中は決して変わ
らない。バッファ名とバッファ番号を相互に変換するのには、bufnr() と
bufname() 関数を使える。例外が 1 つある。新しい空のバッファが作成され、それ
が変更されていない場合、そのバッファに別のファイルを読み込む時にそのバッファが
再利用される。これはバッファ番号が変更されないことも意味する。
Vimではウィンドウを複数に分割することができる。タブページtab-pageというもの
もあり、タブページは複数のウィンドウを保持することができる。
window-ID winid windowid
個々のウィンドウにはウィンドウIDと呼ばれる一意な識別が与えられる。この識別子は
Vimのセッション中は決して変わらない。win_getid() と win_id2tabwin() 関数
は、ウィンドウ/タブ番号を識別子に変換するのに使用できる。似たようなものとして
ウィンドウ番号があるが、こちらはウィンドウを開いたり閉じたりするたびに変わる可
能性がある。 winnr() を参照。
ウィンドウ番号は1つの特定のタブでのみ有効である。ウィンドウIDは複数のタブで有
効である。ウィンドウIDまたはウィンドウ番号を使用するほとんどの関数では、ウィン
ドウ番号は現在のタブにのみ適用され、ウィンドウIDは任意のタブ内のウィンドウを参
照できる。
==============================================================================
2. Vim の起動 windows-starting
デフォルトでは、Vim は Vi のように1つのウィンドウで起動する。
Vim のオプション引数に "-o" と "-O" を使うと、引数で指定した各ファイルのウィン
ドウがオープンする。オプション "-o" はウィンドウを水平分割し、"-O" オプション
はウィンドウを垂直分割する。"-o" と "-O" の両方が与えられた場合は、後に現れた
方が分割方向を決めるのに使われる。例えば、これは3つのウィンドウが垂直分割して
開かれる: >
"-oN" (N は10進数)の場合は、N個のウィンドウが水平に分割して開く。ウィンドウの
数(N)より引数で指定したファイルの数が多い場合、N個のウィンドウが開き、残りの
ファイルはウィンドウに表示されない。逆にウィンドウの数より引数で指定したファイ
ルの数が少ない場合、残りのウィンドウは空のバッファを表示する。同様に "-ON" は
N個のウィンドウを垂直分割して開く。制限も同じである。
引数にたくさんのファイル名を指定した場合、ウィンドウは非常に小さくなる。もしか
したら、作業のできる環境にするために 'winheight' または 'winwidth' オプション
を設定したくなるかもしれない。
Buf/Win Enter/Leave 時の自動コマンドautocommandは、新しいウィンドウを開いた
りファイルを読み込んだりしても実行されない。その自動コマンドはバッファ/ウィン
ドウへ入った時にのみ実行される。
status-line
ステータス行はウィンドウの分割に使われる。'laststatus' オプションは一番下のウィ
ンドウにステータス行を表示するかを設定する:
'laststatus' = 0 常にステータス行を表示しない。
'laststatus' = 1 ウィンドウが2つ以上ある場合に表示する。
'laststatus' = 2 常にステータス行を表示する。
ステータス行の内容は 'statusline' オプションで変更できる。
このオプションはウィンドウについてローカルにすることもでき、そうすると各ウィン
ドウごとに異なるステータスラインを表示することができる。
通常、ステータス行は反転表示される。これは 'highlight' オプションの 's' キャラ
クタで変更できる。例えば、"sb" は太文字に設定する。ステータス行にハイライトを
使用しない場合("sn")、'^' がカレントウィンドウに使われ、'=' が他のウィンドウに
使われる。マウスがサポートされていて 'mouse' オプションでマウスが使用可能になっ
ている場合は、ステータス行をドラッグすることでウィンドウのリサイズを行える。
Note: ステータス行が反転表示されるはずが反転表示されなければ、'highlight' オプ
ションに 'si' が含まれているか確認すること。version 3.0 では、'si' がステータ
ス行の反転表示を意味していた。今は反転表示には 'sr' を使用し、'si' はイタリッ
ク表示を意味している! イタリックを表示できない端末では、ステータス行は反転表
示となる。イタリック表示のための termcap コードがある場合にのみ、この問題が見
られる。
filler-lines
ウィンドウ内の最後のバッファ行の後の行は、フィラー行と呼ばれる。デフォルトで
は、これらの行はチルダ (~) 文字で始まる。'fillchars' オプション内の 'eob' 項目
で使用する文字を変更することができる。デフォルトでは、これらの文字は NonText
(hl-Nontext) としてハイライトされる。EndOfBuffer ハイライトグループ
(hl-EndOfBuffer) を使用して、フィラー文字のハイライトを変更することができる。
==============================================================================
3. ウィンドウのオープンとクローズ opening-window
CTRL-W s CTRL-W_s
CTRL-W S CTRL-W_S
CTRL-W CTRL-S CTRL-W_CTRL-S
:[N]sp[lit] [++opt] [+cmd] [file] :sp :split
カレントウィンドウを2つに分割する。その結果、2つの表示領域に同
じファイルが表示されるようになる。
新しいウィンドウの高さはNになる(デフォルトの高さはカレントウィ
ンドウの高さの半分)。新しいウィンドウの場所を確保するため、カ
レントウィンドウの高さは低くなる('equalalways' オプションが
セットされていて、かつ 'eadirection' の値が "hor" でない場合、
他のウィンドウの中でカレントウィンドウか新しいウィンドウより大
きいものがあれば、そのウィンドウも小さくなる)。
[file] が与えられている場合は新しいウィンドウで編集される。ど
のバッファでもロードされていない場合、読み込まれる。そうでなれ
ければ新しいウィンドウは既にロードされたバッファを使用する。
Note: CTRL-S は端末によっては使用できない。また、それ以上の入
力をブロックしてしまうかもしれない。続けるためにはCTRL-Qを使う
こと。
++optと+cmd も参照のこと。
E242 E1159
自動コマンドでウィンドウを分割するときは注意すること。他のウィ
ンドウレイアウトを変更しているときにウィンドウレイアウトが混乱
する場合がある。
CTRL-W CTRL-V CTRL-W_CTRL-V
CTRL-W v CTRL-W_v
:[N]vs[plit] [++opt] [+cmd] [file] :vs :vsplit
:splitと同様、ただし垂直分割する。次のすべてに当てはまる場合、
ウィンドウは水平に広げられる:
1. 幅が指定されていない。
2. 'equalalways' がセットされている。
3. 'eadirection' が "ver" でない。
4. 他のウィンドウの中でカレントウィンドウか新しいウィンドウよ
り幅が広いものがある。
Nが与えられると、可能であればN桁幅で新しいウィンドウが作られ
る。
Note: 他の局面ではCTRL-QはCTRL-Vと同じだが、ここではそうでな
い。
CTRL-W n CTRL-W_n
CTRL-W CTRL-N CTRL-W_CTRL-N
:[N]new [++opt] [+cmd] :new
新しいウィンドウを作成して空のファイルの編集が始まる。新しい
ウィンドウの高さはNになる(デフォルトの高さはカレントウィンドウ
の高さの半分)。新しいウィンドウの場所を確保するため、カレント
ウィンドウの高さは低くなる。('equalalways' オプションがセット
されていてかつ 'equalalways' オプションが "hor" でない場合、他
のウィンドウの高さも低くなる)。++optと +cmd も参照のこと。
'fileformats' オプションが空でない場合は、与えられた最初の
フォーマットが新しいバッファにも使用される。
'fileformats' オプションが空の場合は、カレントバッファの
'fileformat' が使用される。これは引数++optによって上書きされ
うる。
自動コマンドはこの順で実行される:
1. カレントウィンドウに対する WinLeave
2. 新しいウィンドウに対する WinEnter
3. カレントバッファに対する BufLeave
4. 新しいバッファに対する BufEnter
この動作は、はじめに ":split"、次に ":enew" コマンドを実行した
場合と同じ動作である。
:[N]new [++opt] [+cmd] {file}
:[N]sp[lit] [++opt] [+cmd] {file} :split_f
新しいウィンドウを作成し、そのウィンドウでファイル {file} の編
集が始まる。この動作は、はじめに ":split"、次に ":edit" コマン
ドを実行した場合とほぼ同じ動作であるが、元々のウィンドウに
{file} を代替ファイル名として設定する。
[+cmd] が指定された場合は、ファイルをロードしコマンドを実行す
る +cmd。
++opt も参照のこと。
新しいウィンドウの高さはNになる(デフォルトの高さはカレントウィ
ンドウの高さの半分)。新しいウィンドウの場所を確保するため、カ
レントウィンドウの高さは低くなる。('equalalways' オプションが
セットされていれば他のウィンドウも低くなる)
:[N]vne[w] [++opt] [+cmd] [file] :vne :vnew
:newと同様だが、垂直分割する。'equalalways' がセットされ、
'eadirection' が "ver" でないならば、幅が指定されない限りウィ
ンドウは水平に広げられる。
:[N]sv[iew] [++opt] [+cmd] [file] :sv :sview splitview
":split" と同じ。ただし、バッファに対して 'readonly' オプショ
ンがセットされる。
:[N]sf[ind] [++opt] [+cmd] {file} :sf :sfi :sfind splitfind
":split" と同じ。ただし、:find と同様に 'path' から {file}
を検索する。{file}が見つからなければ、ウィンドウは分割されない。
CTRL-W CTRL-^ CTRL-W_CTRL-^ CTRL-W_^
CTRL-W ^ 現在のウィンドウを2つに分割し、代替ファイルを編集する。カウン
トNが与えられると、現在のウィンドウを分割し、バッファNを編集す
る。":sp#" および ":sp#N" と同様だが、他のバッファが無名であっ
てもよい。このコマンドは、CTRL-^ の動作と一致するが、ウィン
ドウを最初に分割する点が異なる。
CTRL-W_:
CTRL-W : : と同じ。コマンドラインを入力する。
すべてのVimコマンドが CTRL-W または 'termwinkey' から始められ
なければならない端末ウィンドウの中で役に立つ。
オプション 'splitbelow' と 'splitright' が新しいウィンドウが現れる場所に影響を
及ぼすことに注意。
E36
ウィンドウの作成は十分なスペースがない場合失敗する。各ウィンドウは、少なくとも
画面上の1行と1列が必要で、それ以上必要な場合もある。オプション 'winminheight'
と 'winminwidth' が関連している。
:vert :vertical
:vert[ical] {cmd}
{cmd}を実行する。{cmd}がウィンドウを分割させるコマンドを含んで
いれば、垂直分割させる。
`vertical wincmd =` ではウィンドウを垂直にのみ同じにする。
cmdとして:executeまたは:normalを指定しても効果がない。
:hor :horizontal
:hor[izontal] {cmd}
{cmd}を実行する。現在は `horizontal wincmd =` でウィンドウを水
平にのみ同じにするという点のみ差がある。
:lefta[bove] {cmd} :lefta :leftabove
:abo[veleft] {cmd} :abo :aboveleft
{cmd}を実行する。{cmd}がウィンドウを分割させるコマンドを含んで
いる場合は、垂直分割ならば左側に、水平分割ならば上側にカレント
ウィンドウを出現させる。'splitbelow' と 'splitright' を無視す
る。
cmdとして:executeまたは:normalを指定しても効果がない。
:rightb[elow] {cmd} :rightb :rightbelow
:bel[owright] {cmd} :bel :belowright
{cmd}を実行する。{cmd}がウィンドウを分割させるコマンドを含んで
いる場合は、垂直分割ならば右側に、水平分割ならば下側にカレント
ウィンドウを出現させる。'splitbelow' と 'splitright' を無視す
る。
cmdとして:executeまたは:normalを指定しても効果がない。
:topleft E442
:to[pleft] {cmd}
{cmd}を実行する。{cmd}がウィンドウを分割させるコマンドを含んで
いる場合は、最上段に現れ、Vimのウィンドウの中で幅を最大にする。
垂直分割のときはウィンドウは最も左側に現れ、Vimウィンドウの中
で高さを最大にする。
cmdとして:executeまたは:normalを指定しても効果がない。
:bo :botright
:bo[tright] {cmd}
{cmd}を実行する。{cmd}がウィンドウを分割させるコマンドを含んで
いる場合は、最下段に現れ、Vimのウィンドウの中で幅を最大にす
る。垂直分割のときはウィンドウは最も右側に現れ、Vimウィンドウ
の中で高さを最大にする。
cmdとして:executeまたは:normalを指定しても効果がない。
これらのコマンドモディファイヤを組み合わせて、最大高さの垂直分割したウィンドウ
を作ることができる。例: >
ウィンドウを閉じる
------------------
:q[uit]
:{count}q[uit] :count_quit
CTRL-W q CTRL-W_q
CTRL-W CTRL-Q CTRL-W_CTRL-Q
{count} なしの場合、カレントウィンドウを終了する。もし {count}
が与えられた場合、{count} ウィンドウを終了する。
edit-window
最後の編集ウィンドウ(ヘルプウィンドウとプレビューウィンドウを
除く)を終了すると Vim が終了する。
'hidden' オプションがセットされていて、かつカレントバッファを
表示しているウィンドウが 1つしかない場合は、そのバッファは隠れ
状態(hidden)となる。'hidden' オプションがセットされていなく
て、カレントバッファを表示しているウィンドウが1つしかなくて、
かつ、そのバッファが編集中の場合は、このコマンドは失敗する。
(Note: CTRL-Q は全ての端末で動作するわけではない。)
もし [count] が最後のウィンドウ番号よりも大きいとき、最後の
ウィンドウが閉じられる: >
ヘルプウィンドウを閉じ、それが最後のウィンドウでないなら、Vim
は以前のウィンドウレイアウトを復元しようとする。 :helpclose
:q[uit]!
:{count}q[uit]!
{count} なしの場合、カレントウィンドウを終了する。もし {count}
が与えられた場合、{count} ウィンドウを終了する。
このウィンドウがバッファを表示している最後のウィンドウの場合、
このバッファに対する変更は全て失われる。最後のウィンドウ(ヘル
プウィンドウを除く)を終了するとVim が終了する。たとえ 'hidden'
オプションがセットされていたとしても、バッファ内容は失われる。
:clo[se][!]
:{count}clo[se][!]
CTRL-W c CTRL-W_c :clo :close
{count} なしの場合、カレントウィンドウを閉じる。もし {count}
が与えられた場合、{count} ウィンドウを閉じる。
'hidden' オプションがセットされている時、または、バッファが変
更されていて[!]を使用した時は、(バッファが他のウィンドウで編集
中でなければ)バッファは隠れ状態(hidden)になる。
カレントタブページに edit-window が1つしかなく、他にタブペー
ジがあるとき、このコマンドを実行するとカレントタブページが閉じ
る。tab-page
このコマンドは以下の場合に失敗する: E444
- スクリーン上に1つのウィンドウしかない時
- 'hidden' がセットされていなくて、[!]を使用せず、バッファが変
更されていて、かつ、このバッファが他のウィンドウで表示されて
いない場合
バッファへの変更は保存されず、失われることもないため、このコマ
ンドは「安全な」コマンドである。
CTRL-W CTRL-C CTRL-W_CTRL-C
CTRL-W CTRL-C はカレントウィンドウを閉じると期待するかもしれな
いが、CTRL-C はコマンドをキャンセルするために期待通りには動作
しない。
:hide
:hid[e]
:{count}hid[e]
{count} なし: カレントウィンドウがスクリーン上の最後のウィンド
ウでなければ、カレントウィンドウを終了する。
もし {count} が与えられた場合、{count} ウィンドウを終了する。
(他のウィンドウがバッファを編集していなく、かつ 'bufhidden' の
値が "unload", "delete", "wipe" のいずれでもないならば)その
バッファは隠れ状態(hidden)となる。そのウィンドウがカレントタブ
ページで最後のウィンドウであるならばタブページも閉じる。
tab-page
'hidden' の値はこのコマンドには無関係である。バッファへの変更
は保存されず、失われることもないため、このコマンドは「安全な」
コマンドである。
:hid[e] {cmd} {cmd} を実行し、同時に 'hidden' をセットする。{cmd} が実行され
た後に 'hidden' の以前の値が復旧される。
例: >
し、"Makefile" を編集する。
:on[ly][!]
:{count}on[ly][!]
CTRL-W o CTRL-W_o E445
CTRL-W CTRL-O CTRL-W_CTRL-O :on :only
カレントウィンドウをスクリーン上にある唯一のウィンドウにする。
他の全てのウィンドウは閉じられる。 {count} については
:count_quit の前にある `:quit` コマンドを参照。
'hidden' オプションがセットされていれば、閉じられた全てのバッ
ファは隠れ状態(hidden)となる。
'hidden' オプションがセットされておらず、'autowrite' オプショ
ンがセットされている場合は、編集中のバッファは保存される。さも
なければ、編集中のバッファを表示しているウィンドウは閉じられる
ことはない。ただし[!]が与えられていれば、それらのバッファは隠
れ状態(hidden)となる。しかし、編集中のバッファは決して削除され
ないので、変更は失われない。
==============================================================================
4. ウィンドウ間のカーソル移動 window-move-cursor
CTRL-W <Down> CTRL-W_<Down>
CTRL-W CTRL-J CTRL-W_CTRL-J CTRL-W_j
CTRL-W j カーソルをカレントウィンドウのN個下のウィンドウに移動。
候補が複数ある場合は、現在のカーソル位置によって選択される。
CTRL-W <Up> CTRL-W_<Up>
CTRL-W CTRL-K CTRL-W_CTRL-K CTRL-W_k
CTRL-W k カーソルをカレントウィンドウのN個上のウィンドウに移動。
候補が複数ある場合は、現在のカーソル位置によって選択される。
CTRL-W <Left> CTRL-W_<Left>
CTRL-W CTRL-H CTRL-W_CTRL-H
CTRL-W <BS> CTRL-W_<BS> CTRL-W_h
CTRL-W h カーソルをカレントウィンドウのN個左のウィンドウに移動。
候補が複数ある場合は、現在のカーソル位置によって選択される。
CTRL-W <Right> CTRL-W_<Right>
CTRL-W CTRL-L CTRL-W_CTRL-L CTRL-W_l
CTRL-W l カーソルをカレントウィンドウのN個右のウィンドウに移動。
候補が複数ある場合は、現在のカーソル位置によって選択される。
CTRL-W w CTRL-W_w CTRL-W_CTRL-W
CTRL-W CTRL-W カウント指定なし: カーソルをカレントウィンドウの下/右のウィン
ドウに移動。下/右にウィンドウがなければ、一番上/左のウィンド
ウに移動。カウント指定有り: N番目のウィンドウに移動 (ウィンド
ウは左上から右下へと番号が振られる)。ウィンドウの番号を知るに
は bufwinnr() と winnr() を参照。N がウィンドウの個数より
大きい場合、最後のウィンドウへ移動する。
CTRL-W_W
CTRL-W W カウント指定なし: カーソルをカレントウィンドウの上/左のウィン
ドウに移動。上/左にウィンドウがなければ、一番下/右のウィンド
ウに移動。カウント指定有り: N番目のウィンドウに移動
(CTRL-W w と同様)。
CTRL-W t CTRL-W_t CTRL-W_CTRL-T
CTRL-W CTRL-T カーソルを一番左上のウィンドウに移動。
CTRL-W b CTRL-W_b CTRL-W_CTRL-B
CTRL-W CTRL-B カーソルを一番右下のウィンドウに移動。
CTRL-W p CTRL-W_p CTRL-W_CTRL-P
CTRL-W CTRL-P カーソルを直前の(最後にアクセスしていた)ウィンドウに移動。
CTRL-W_P E441
CTRL-W P プレビューウィンドウに移動。プレビューウィンドウがない場合には
エラーになる。
{+quickfix 機能なしでコンパイルされた場合には使用できない}
ビジュアルモードがアクティブで移動先のウィンドウがカレントバッファと同じバッ
ファを表示していない場合、ビジュアルモードは終了する。ウィンドウが同じバッファ
を表示している場合、カーソル位置は選択領域が保たれるようにセットされる。
:winc :wincmd
以上のコマンドは ":wincmd" によっても実行することができる:
:[count]winc[md] {arg}
CTRL-W [count] {arg} を実行するのと同じ。例: >
このコマンドは (CursorHold 自動コマンドイベントのため) ノー
マルモードが使用できないときやノーマルコマンドが不便なときに有
効である。
count はウィンドウ番号であってもよい。例: >
Note: すべての CTRL-W コマンドは、ノーマルモードのコマンドが使用できない、また
は不便な場所 (ブラウザーベースの端末等) のために、:wincmd でも実行できる。
==============================================================================
5. ウィンドウの移動 window-moving
CTRL-W r CTRL-W_r CTRL-W_CTRL-R E443
CTRL-W CTRL-R ウィンドウ位置を下/右へ回転させる。1番のウィンドウは2番目に、
2番目のウィンドウは3番目になる。最後のウィンドウは1番になる。
カーソルは同じウィンドウにとどまる。
この移動はカレントウィンドウと同じ段/列の中だけで行われる。
CTRL-W_R
CTRL-W R ウィンドウ位置を上/左へ回転させる。1番のウィンドウは2番目に、
2番目のウィンドウは3番目になる。最後のウィンドウは1番になる。
カーソルは同じウィンドウにとどまる。
この移動はカレントウィンドウと同じ段/列の中だけで行われる。
CTRL-W x CTRL-W_x CTRL-W_CTRL-X
CTRL-W CTRL-X カウント指定なし: カレントウィンドウと次(1つ下)のウィンドウを
入れ替える。次のウィンドウがない(カレントウィンドウが一番下の)
場合は、前(1つ上)のウィンドウと入れ替える。
カウント指定有り: カレントウィンドウと上からN番目のウィンドウ
(一番上は1番目)を入れ替える。カーソルは入れ替えた相手のウィン
ドウに移動する。
水平分割と垂直分割が混ざっている場合には、カレントウィンドウと
同じ段/列の中だけで入れ替えが行われる。
以下のコマンドはウィンドウのレイアウトを変更するために使える。例えば、2つの垂
直分割されたウィンドウがある場合、CTRL-W K はそれらを水平分割に変更する。
CTRL-W H はその逆を行う。
CTRL-W_K
CTRL-W K カレントウィンドウを最上段に移動し、幅を最大にする。これは、カ
レントウィンドウに適用され、新しいウィンドウが作成されない点を
除いて、`:topleft split` と同じように動作する。
CTRL-W_J
CTRL-W J カレントウィンドウを最下段に移動し、幅を最大にする。これは、カ
レントウィンドウに適用され、新しいウィンドウが作成されない点を
除いて、`:botright split` と同じように動作する。
CTRL-W_H
CTRL-W H カレントウィンドウを最左列に移動し、高さを最大にする。これは、
カレントウィンドウに適用され、新しいウィンドウが作成されない点
を除いて、`:vert topleft split` と同じように動作する。
CTRL-W_L
CTRL-W L カレントウィンドウを最右列に移動し、高さを最大にする。これは、
カレントウィンドウに適用され、新しいウィンドウが作成されない点
を除いて、`:vert botright split` と同じように動作する。
CTRL-W_T
CTRL-W T カレントウィンドウを新しいタブページへ移動する。カレントタブ
ページにウィンドウが1つしかないときは、このコマンドは失敗する。
これは、以前のウィンドウが閉じられる点を除いて、`:tab split`
と同じように動作する。
カウントが指定されると、その番号のタブページの前に新しいタブ
ページが開く。指定されないときはカレントタブページの後ろに開
く。
==============================================================================
6. ウィンドウのサイズ変更 window-resize
CTRL-W_=
CTRL-W = 全てのウィンドウの高さ・幅を(ほとんど)同じにする。ただしカレン
トウィンドウに対しては 'winheight' と 'winwidth' が適用される。
'winfixheight' がセットされたウィンドウの高さはそのままにし、
'winfixwidth' がセットされたウィンドウの幅はそのままにする。
垂直にのみ同じにする(ウィンドウの高さを等しくする)には
`vertical wincmd =` を使用する。
水平にのみ同じにする(ウィンドウの幅を等しくする)には
`horizontal wincmd =` を使用する。
:res[ize] -N :res :resize CTRL-W_-
CTRL-W - カレントウィンドウの高さをN (デフォルトは1) 行分低くする。
:vertical の後に置かれたときは、幅を N 桁分減らす。
:res[ize] +N CTRL-W_+
CTRL-W + カレントウィンドウの高さをN (デフォルトは1) 行分高くする。
:vertical の後に置かれたときは、幅を N 桁分増やす。
:res[ize] [N]
CTRL-W CTRL-_ CTRL-W_CTRL-_ CTRL-W__
CTRL-W _ カレントウィンドウの高さをN行にする(デフォルト: 可能な限り高く
する)
:{winnr}res[ize] [+-]N
上記の `:resize` と似ているが、カレントウィンドウではなくウィ
ンドウ {winnr} にサイズを適用する。
z{nr}<CR> カレントウィンドウの高さを {nr} にする。
CTRL-W_<
CTRL-W < カレントウィンドウの幅を N (デフォルトは1) 桁分減らす。
CTRL-W_>
CTRL-W > カレントウィンドウの幅を N (デフォルトは1) 桁分増やす。
:vert[ical] res[ize] [N] :vertical-resize CTRL-W_bar
CTRL-W | カレントウィンドウの幅を N桁にする (デフォルト:可能な限り広く
する)
マウスでステータス行を上下にドラッグすることによってもウィンドウのサイズを変更
できる。垂直セパレータ行を左右にドラッグしても同様。これができるのは、使用して
いる Vim がマウスをサポートしていて 'mouse' オプションでマウスが使えるように設
定されているときである。
'winheight' ('wh') オプションはカレントウィンドウの最小の高さを設定する。この
オプションは他のウィンドウがカレントウィンドウになるたびに使用される。このオプ
ションが '0' に設定されている場合、オプションが無効になる。'winheight' オプショ
ンをかなり大きい値、例えば '9999' に設定すると、カレントウィンドウの高さは常に
可能な限り高くなる。このオプションを適当な値、例えば '10' に設定した場合、カレ
ントウィンドウでの編集がやりやすくなる。
同様のオプション 'winwidth' ('wiw') がカレントウィンドウの最小幅を設定するのに
使える。
'equalalways' ('ea') オプションをセットした場合、ウィンドウを分割したり閉じた
りした後は全てのウィンドウは自動的に同じ高さとなる。このオプションをセットして
いない場合、ウィンドウを分割するとカレントウィンドウが低くなり他のウィンドウの
高さは変化しない。ウィンドウを閉じると、閉じたウィンドウの上のウィンドウの下の
ウィンドウが高くなる。
オプション 'eadirection' は 'equalalways' がどの方向に適用されるかを制限する。
デフォルトの "both" は両方の方向にリサイズする。その値が "ver" のときはウィン
ドウの高さだけが等しくされる。垂直分割したウィンドウを手動でリサイズし、この幅
を保ちたいときにこれを使うとよい。同じように、値が "hor" のときはウィンドウの
幅だけが等しくされる。
'cmdheight' ('ch') オプションはコマンド行の高さを設定する。長いメッセージの表
示の際の hit-enter プロンプトをわずらわしいと感じたら、このオプションを2か3
に設定すること。
ウィンドウが1つしかない場合、ウィンドウの高さを変更するとコマンド行の高さも変
化する。2つ以上ウィンドウがある場合、カレントウィンドウの高さを変更するとその
下のウィンドウの高さも変化する(たまに上のウィンドウの高さが変化することもあ
る)。
ウィンドウの最小の高さと幅は 'winminheight' と 'winminwidth' によって設定され
る。これらは絶対的な値で、ウィンドウはこれらより小さくなることはない。
WinScrolled と WinResized 自動コマンド ~
win-scrolled-resized
ウィンドウ サイズの変更の通知を受け取りたい場合は、WinResized 自動コマンドイ
ベントを使用できる。
垂直方向または水平方向にスクロールするウィンドウ内のテキストの通知を受け取りた
い場合は、WinScrolled 自動コマンドイベントを使用できる。これはウィンドウサイ
ズの変更でもトリガーされる。
例外: テキストが 'incsearch' のためにスクロールしても、イベントはトリガーされ
ない。
WinResized-event
WinResized イベントは表示更新後にトリガーされ、その時にいくつかのウィンドウ
のサイズが変更される可能性がある。前回以降に変更されたウィンドウの ID のリスト
は、v:event.windows 変数で提供される。例:
[1003, 1006]
WinScrolled-event
WinScrolled イベントは WinResized の後、およびウィンドウがスクロールされた
場合にもトリガーされる。これは、垂直方向 (ウィンドウ上部のテキストが変更された
場合) または水平方向 ('wrap' がオフの場合、または最初の行の最初に表示される部
分が変更された場合) になる。Note WinScrolled は WinResized よりも何回もト
リガーされるため、編集が少し遅くなる可能性があることに注意。
WinScrolled によって提供される情報は、ウィンドウIDをキーとして、変更があった
各ウィンドウの辞書と、"all" をキーとした変更の総カウントです。v:event の値の
例 (Vim9 構文):
{
all: {width: 0, height: 2, leftcol: 0, skipcol: 0, topline: 1, topfill: 0},
1003: {width: 0, height: -1, leftcol: 0, skipcol: 0, topline: 0, topfill: 0},
1006: {width: 0, height: 1, leftcol: 0, skipcol: 0, topline: 1, topfill: 0},
}
Note "all" エントリは、個別のウィンドウの絶対値が累積されていることに注意。
何が変更されたかについてさらに詳しい情報が必要な場合、またはイベントを
"debounce" したい場合 (過剰な動作を避けるためにすべてのイベントを処理しない)、
`winlayout()` および `getwininfo()` 関数を使用するとよい。
WinScrolled および WinResized は最初の自動コマンドが追加されたときはトリ
ガーされず、最初のスクロールまたはサイズ変更の後にのみトリガーされる。別のタブ
ページに切り替えるときにトリガーされる場合がある。
実行されるコマンドは、ウィンドウサイズやスクロールの変更を引き起こさないことが
期待される。
いずれにせよ、このようなことが起こった場合、イベントはすぐに再びトリガーされ
る。言い換えると、イベントをトリガーする直前に、現在のサイズとスクロール位置が
保存され、変更があったかどうかを判断するために使用される。
E1312
ここでウィンドウのレイアウトを変更する (ウィンドウを分割、閉じる、または移動す
る) ことはできない。
==============================================================================
7. コマンド引数とバッファリスト buffer-list
args list buffer list meaning ~
1. :[N]argument [N] 11. :[N]buffer [N] N番目の引数/バッファに移動
2. :[N]next [file ..] 12. :[N]bnext [N] N個先の引数/バッファに移動
3. :[N]Next [N] 13. :[N]bNext [N] N個前の引数/バッファに移動
4. :[N]previous [N] 14. :[N]bprevious [N] N個前の引数/バッファに移動
5. :rewind / :first 15. :brewind / :bfirst 最初の引数/バッファに移動
6. :last 16. :blast 最後の引数/バッファに移動
7. :all 17. :ball 全ての引数/バッファを編集
18. :unhide 全ての読み込まれたバッファを編集
19. :[N]bmod [N] N個先の編集中のバッファに移動
split & args list split & buffer list meaning ~
21. :[N]sargument [N] 31. :[N]sbuffer [N] split + N番目の引数/バッファに
移動
22. :[N]snext [file ..] 32. :[N]sbnext [N] split + N個先の引数/バッファに
移動
23. :[N]sNext [N] 33. :[N]sbNext [N] split + N個前の引数/バッファに
移動
24. :[N]sprevious [N] 34. :[N]sbprevious [N] split + N個前の引数/バッファに
移動
25. :srewind / :sfirst 35. :sbrewind / :sbfirst split + 最初の引数/バッファに
移動
26. :slast 36. :sblast split + 最後の引数/バッファに
移動
27. :sall 37: :sball 全ての引数/バッファを編集
38. :sunhide 全ての読み込まれたバッファを編集
39. :[N]sbmod [N] split + N個先の編集中のバッ
ファに移動
40. :args コマンド引数の表示
41. :buffers バッファの表示
[N] の意味はコマンドによって異なる。
2/12/22/32、3/13/23/33、4/14/24/34のコマンドにおいては、[N]は前方/後方に移動
するバッファ数
1、21のコマンドにおいては、[N]は引数番号、デフォルトはカレント引数
11、31のコマンドにおいては、[N]はバッファ番号、デフォルトはカレントバッファ
19、39のコマンドにおいては、[N]はカウント
Note: ":next" は例外である。なぜならこのコマンドは Vi との互換性のためにファイ
ル名リストを受け付けなければならないからである。
引数リストと複数のウィンドウ
----------------------------
引数リストのカレント位置は各ウィンドウ毎に異なっている可能性がある。":e file"
コマンドを実行した際には引数リストないのカレント位置は変化しないが、カレント位
置のファイルを編集していないことを忘れないでほしい。この状態を示すために、ファ
イルメッセージに(もしあるならタイトルにも)「(file (N) of M)」と表示する。ここ
で、"(N)" はファイルリスト中のカレント位置を、"M" はファイルリスト中のファイル
の数を表している。
引数リストの全てはバッファリストに追加される。だから、":bnext" のようなバッファ
リストコマンドで引数リストを表示することができる。
:[N]al[l][!] [N] :al :all :sal :sall
:[N]sal[l][!] [N]
各引数に対して1つのウィンドウを開き、スクリーンを再構成する。
他の全てのウィンドウは閉じられる。カウントが指定された時は、開
くウィンドウの最大数となる。
コマンド修飾子:tabをつけて実行すると、各引数に対して1つずつ
タブページを開く。'tabpagemax' 個より多くの引数が与えられたと
きは、多すぎる引数は最後のタブページの中でウィンドウに分割され
て開かれる。
'hidden' オプションがセットされている場合は、閉じられるウィン
ドウで表示されている全てのバッファは隠れ状態(hidden)となる。
'hidden' オプションがセットされておらず 'autowrite' オプション
がセットされている場合は、編集中のバッファは保存される。さもな
ければ、編集中のバッファを表示しているウィンドウは閉じられな
い。ただし[!]が与えられていれば、それらのバッファは隠れ状態
(hidden)となる。しかし、編集中のバッファは決して削除されないの
で、変更は失われない。
[N] は開かれるウィンドウの数の最大値。'winheight' (:vertical
が前に与えられている場合は 'winwidth') もまた開かれるウィンド
ウの数を制限する。
この時点では Buf/Win Enter/Leave 自動コマンドは新しいウィンド
ウに対して実行されない。実際にそのウィンドウに移ったときに実行
される。
このコマンドを使用中に自動コマンドがウィンドウレイアウトを変更
すると、エラーが発生する。 E249
:[N]sa[rgument][!] [++opt] [+cmd] [N] :sa :sargument
":split | argument [N]" の短縮形: ウィンドウを分割し、N番目の
引数へ移動する。しかし、N番目の引数がなければ、ウィンドウは分
割しない。++opt と +cmd も参照。
:[N]sn[ext][!] [file ..] :sn :snext
":split | [N]next" の短縮形: ウィンドウを分割し、N個先の引数へ
移動する。しかし、N個先の引数がなければ、ウィンドウは分割しな
い。++opt と +cmd も参照。
:[N]spr[evious][!] [++opt] [+cmd] [N] :spr :sprevious
:[N]sN[ext][!] [++opt] [+cmd] [N] :sN :sNext
":split | [N]Next" の短縮形: ウィンドウを分割し、N個前の引数へ
移動する。しかし、N個前の引数がなければ、ウィンドウは分割しな
い。++opt と +cmd も参照。
:sre :srewind
:sre[wind][!] [++opt] [+cmd]
":split | rewind" の短縮形: ウィンドウを分割し、最初の引数へ移
動する。しかし、引数がなければ、ウィンドウは分割しない。
++opt と +cmd も参照。
:sfir :sfirst
:sfir[st] [++opt] [+cmd]
":srewind" と同じ。
:sla :slast
:sla[st][!] [++opt] [+cmd]
":split | last" の短縮形: ウィンドウを分割し、最後の引数へ移動
する。しかし、引数がなければ、ウィンドウは分割しない。
++opt と +cmd も参照。
:dr :drop
:dr[op] [++opt] [+cmd] {file} ..
最初の {file} を編集する。
- そのファイルがすでにあるウィンドウで開かれていたら、そのウィ
ンドウに移動する。
- そのファイルがウィンドウで開かれていなければ、カレントウィン
ドウで開く。カレントバッファが破棄されえない(abandon)ならば
まずウィンドウが分割される。
- 引数リストにないウィンドウや、ウィンドウ幅が最大でないウィン
ドウは、可能ならば閉じられる。
:next コマンドと同様に、argument-list がセットされる。
このコマンドの目的は、Vimに別のファイルを開いてほしいプログラ
ム (例:デバッガ) から使われることである。
コマンド修飾子:tabをつけて実行すると、各引数が1つずつタブ
ページで開かれる。最後のウィンドウが空ならそのウィンドウが使わ
れる。
++opt と +cmd も参照。
==============================================================================
8. 全てのバッファ/ウィンドウに対してコマンド実行 list-repeat
:windo
:[range]windo {cmd} 各ウィンドウに対して {cmd} を実行する。[range]が指定さ
れた場合には、指定された範囲の番号のウィンドウが操作対
象となる。これは次のようにするのと同じ動作をする: >
1つのウィンドウに対してエラーが検出されると、それ以降
のウィンドウに対しては実行されない。
最後のウィンドウ (またはエラーが起こったウィンドウ) が
カレントウィンドウになる。
{cmd} は '|' を含んで複数のコマンドを連結していてもよ
い。
{cmd} はウィンドウの開閉、並べ替えをしてはならない。
:tabdo、:argdo、:bufdo、:cdo、:ldo、:cfdo、
:lfdoも参照。
:bufdo
:[range]bufdo[!] {cmd} {cmd} をバッファリスト内の各バッファに対して実行する。
[range]が指定された場合は、指定された範囲の番号の
バッファが操作対象となる。これは次のようにするのと同じ
動作をする: >
与えられない場合、このコマンドは失敗する。
1つのバッファに対してエラーが検出されると、それ以降
のバッファに対しては実行されない。
リストされていないバッファはスキップされる。
最後のバッファ (またはエラーが起こったバッファ) がカレ
ントウィンドウになる。
{cmd} は '|' を含んで複数のコマンドを連結していてもよ
い。
{cmd} はバッファリストにバッファを削除、追加してはなら
ない。
Note:このコマンドを実行している間、Syntax 自動コマンド
イベントが 'eventignore' に追加され、無効化される。
これは各バッファの編集を大幅にスピードアップさせる。
:tabdo、:argdo、:windo、:cdo、:ldo、:cfdo、
:lfdo も参照。
例: >
これは 'list' オプションをリセットし全てのウィンドウの折り畳みを無効化する。
>
これは各バッファの 'fileencoding' をリセットし、バッファに変更があったらそれを
保存する。結果として、すべてのバッファが同じ 'encoding' のエンコーディングを使
用する (変換が成功した場合)。
==============================================================================
9. カーソル位置のタグ名/ファイル名 window-tag
:sta :stag
:sta[g][!] [tagname]
":tag[!] [tagname]" を実行し見つかったタグの表示のためにウィン
ドウを分割する。 :tag を参照。
CTRL-W ] CTRL-W_] CTRL-W_CTRL-]
CTRL-W CTRL-] カレントウィンドウを2つに分割する。カーソル位置の識別子をタグ
として使用し、新しくできた上側のウィンドウでタグに移動する。
ビジュアルモードではビジュアル選択されたテキストがタグとして使
われる。
新しいウィンドウの高さは N となる。
CTRL-W_g]
CTRL-W g ] カレントウィンドウを2つに分割する。カーソル位置の識別子をタグ
として使用し、新しくできた上側のウィンドウで ":tselect" を実行
する。
ビジュアルモードではビジュアル選択されたテキストがタグとして使
われる。
新しいウィンドウの高さは N となる。
CTRL-W_g_CTRL-]
CTRL-W g CTRL-] カレントウィンドウを2つに分割する。カーソル位置の識別子をタグ
として使用し、新しくできた上側のウィンドウで ":tjump" を実行す
る。
ビジュアルモードではビジュアル選択されたテキストがタグとして使
われる。
新しいウィンドウの高さはNとなる。
CTRL-W f CTRL-W_f CTRL-W_CTRL-F
CTRL-W CTRL-F カレントウィンドウを2つに分割する。カーソル位置のファイル名を
編集する。":split ]f" と同様だが、ファイルが存在しなければウィ
ンドウを分割しない。
ファイルを探すディレクトリのリストとして変数 'path' が使われ
る。また、カレントファイルのパスも探される。
その名前が "type://machine/path" のようにハイパーテキストリン
クならば "/path" のみが使われる。
count が与えられた場合、count 番目にマッチしたファイルが編集さ
れる。
CTRL-W F CTRL-W_F
カレントウィンドウを2つに分割する。カーソル下のファイル名を開
き、そのファイル名の後に書かれている行番号へジャンプする。ど
のように行番号を取得するかについてはgFを参照。
CTRL-W gf CTRL-W_gf
新しいタブページを開き、カーソル下のファイル名を開く。
"tab split" と "gf" の組み合わせに似ているが、そのファイルが存
在しない場合に新しいタブページを作成しないところが異なる。
CTRL-W gF CTRL-W_gF
新しいタブページを開き、カーソル下のファイル名を開いて、ファイ
ル名の後に書かれている行番号へジャンプする。
"tab split" と "gF" の組み合わせに似ているが、そのファイルが存
在しない場合に新しいタブページを作成しないところが異なる。
CTRL-W gt CTRL-W_gt
次のタブページに移動。`gt` と同じ。
CTRL-W gT CTRL-W_gT
前のタブページに移動。`gT` と同じ。
CTRL-W_CTRL-I も参照:カーソル位置のキーワードを含むインクルードファイルを新
しいウィンドウで開く。
==============================================================================
10. プレビューウィンドウ preview-window
プレビューウィンドウは別のファイルをプレビューする特別なウィンドウである。通常
はインクルードファイルや関数の定義を示すのに使われる小さなウィンドウである。
{+quickfix 機能なしでコンパイルされた場合は使用できない}
プレビューウィンドウはタブページにつき1つだけ開くことができる。プレビューウィ
ンドウは以下のコマンドのどれかが実行されたとき作成される。オプション
'previewheight' によってプレビューウィンドウが開くときの高さを設定できる。プレ
ビューウィンドウを識別するために、プレビューウィンドウにはオプション
'previewwindow' がセットされる。他のウィンドウを開閉したときにも同じ高さを保つ
ためにオプション 'winfixheight' がセットされる。
preview-popup
代わりに、オプション 'previewpopup' を設定することによりポップアップウィンドウ
を使用することができる。設定されているときは、'previewwindow' および
'previewheight' の設定は無効になる。このオプションは値をコンマで区切ったリスト
である:
height ポップアップの最大高さ
width ポップアップの最大幅
highlight ポップアップのハイライトグループ(デフォルトは Pmenu)
例: >
いくつかの特徴:
- ファイルが既にバッファにある場合、再利用される。これにより、ポップアップウィ
ンドウに表示されているファイルを編集できる。
- ポップアップウィンドウではファイルを編集できないため、警告ダイアログは使用さ
れない。ただし、後で同じウィンドウを通常のウィンドウで開いた場合、他の場所で
編集されていることに気付かない場合がある。そして、":edit" を使用して警告をト
リガーし、中止のために "A" と応答すると、プレビューウィンドウが空になる。
:pta :ptag
:pta[g][!] [tagname]
":tag[!] [tagname]" を実行し、現在のバッファまたはカーソル位置
を変えずに「プレビュー」ウィンドウ内で検索したタグを表示する。
「プレビュー」ウィンドウがすでに存在していた場合は、(ヘルプ
ウィンドウのように)そのウィンドウに表示する。新しいウィンドウ
が開いたときは、'previewheight' の設定がそのウィンドウの高さに
なる。:tag も参照のこと。
例は下を参照。CursorHold-example
:tagとは小さな違いがある:[tagname] がすでに表示されているタ
グと同じ場合、マッチしたタグリスト内の位置はリセットされない。
このおかげで :ptnext の後でも CursorHold の例がうまくいくよ
うになっている。
CTRL-W z CTRL-W_z
CTRL-W CTRL-Z CTRL-W_CTRL-Z :pc :pclose
:pc[lose][!] 現在開いている「プレビュー」ウィンドウを閉じる。'hidden' オプ
ションがセットされている時、または、バッファが編集中で[!]が使
われた時、(そのバッファを編集している他のウィンドウがなければ)
そのバッファは隠れ状態(hidden)となる。いずれかの「プレビュー」
バッファを閉じることができない場合、このコマンドは失敗する。
:close も参照のこと。
:pp :ppop
:[count]pp[op][!]
プレビューウィンドウで ":[count]pop[!]" を実行する。 :pop と
:ptag を参照。
CTRL-W } CTRL-W_}
カーソル位置の識別子をタグとして使用し、:ptag を実行する。 (必
要なら)高さNの新しいプレビューウィンドウを作成する。 Nが与えら
れなければ、'previewheight' が使われる。
CTRL-W g } CTRL-W_g}
カーソル位置の識別子をタグとして使用し、:ptjump を実行する。
(必要なら)高さNの新しいプレビューウィンドウを作成する。 Nが与
えられなければ、'previewheight' が使われる。
:ped :pedit
:ped[it][!] [++opt] [+cmd] {file}
{file} をプレビューウィンドウで編集する。プレビューウィンドウ
は :ptag と同じように開かれる。カレントウィンドウとカーソル
位置は変わらない。便利な例: >
:ps :psearch
:[range]ps[earch][!] [count] [/]pattern[/]
:ijump と同様だが、見つかったマッチをプレビューウィンドウで
開く。プレビューウィンドウは :ptag と同じように開かれる。カ
レントウィンドウとカーソル位置は変わらない。便利な例: >
関する情報を自動的に表示させることができる。これは :ptag コ
マンドを使うほど賢くないが、tags ファイルが必要なく、システム
インクルードファイル内のマッチを見つけることもできる。例: >
例 CursorHold-example >
:au! CursorHold *.[ch] ++nested exe "silent! ptag " .. expand("<cword>")
この例では、'updatetime' に設定された時間の間カーソルが動かなければ、カーソル
下のキーワードで ":ptag" が実行される。"nested" は他の自動コマンドを実行するの
で、シンタックスハイライトはプレビューウィンドウ内で動作する。"silent!" はタグ
が見つからなかったときのエラーメッセージを抑止する。CursorHoldも参照。この自
動コマンドを再び無効化するには: >
見つかったタグをハイライトさせる、カーソル位置に単語がないときに ":ptag" を実
行しない、などの改良をしたものが以下の通り: >
==============================================================================
11. 隠れ(hidden)バッファを使う buffer-hidden
隠れ(hidden)バッファはウィンドウに表示されないが、メモリ上にはすでにロードされ
ている。これにより、毎回ファイルを保存したり読み込んだりしなくても、また、ウィ
ンドウ内にファイルを残しておかなくても、他のバッファをウィンドウに表示すること
が可能となる。
:buffer-!
'hidden' ('hi') オプションがセットされている場合は、":edit", ":next", ":tag"
等の他のファイルの編集をスタートさせる全てのコマンドに関して、いらないバッファ
は捨てられない。バッファリストで移動コマンドを実行すると、'hidden' オプション
がセットされていないにもかかわらず、バッファが隠れ状態(hidden)になることがあ
る。これはバッファが編集中で、ウィンドウが強制的に削除され('!' を使用)、
'autowrite' がセットされていないかバッファを保存できなかったときに起こる。
隠れ状態(hidden)のバッファはなんらかのコマンドでバッファの編集を開始するか、
":bdelete" コマンドでバッファを削除したとき隠れ状態(hidden)ではなくなる。
オプション 'hidden' はグローバルである、全てのバッファに適用される。オプション
'bufhidden' は特定のバッファを例外にするために使える。'bufhidden' はこれらの値
をとりうる:
<empty> 'hidden' の値を使う。
hide 'hidden' が設定されてなくてもこのバッファを隠れ状態に
する。
unload 'hidden' が設定されているときでも隠れ状態にせず、この
バッファをアンロードする。
delete バッファを削除する。
hidden-quit
編集中で隠れ状態(hidden)のバッファがあるときに Vim を終了しようとすると、エ
ラーが表示されてその編集中のバッファがカレントバッファになる。そして、バッファ
を保存するか(":wq")、保存しないで終了するか(":q!")を指定することができる。
注意: 他にも編集中の隠れバッファ(hidden)や編集中のバッファがあるかも!
バッファはリストから除かれることもある。これは、存在しているがバッファのリスト
内にはないことを意味する。unlisted-buffer
:files[!] [flags] :files
:buffers[!] [flags] :buffers :ls
:ls[!] [flags]
全バッファを表示。例:
1 #h "/test/text" line 1 ~
2u "asdf" line 0 ~
3 %a + "version.c" line 1 ~
[!] が含まれているときは、バッファリストにないバッファも表示さ
れる。
各バッファは一意の番号が割り当てられている。この番号は変わらな
いので、":buffer N" や "N CTRL-^" を使ってある特定のバッファへ
移動できる。Nはバッファの番号である。
ファイル名には、これらの特別な値が使用される:
[Prompt] prompt-buffer
[Popup] popup-window のバッファ
[Scratch] 'buftype' が "nofile"
[No Name] ファイル名が指定されていない
{訳注: 以下日本語メッセージの場合:
[Prompt] [プロンプト]
[Popup] [ポップアップ]
[Scratch] [下書き]
[No Name] [無名]
}
terminal-window バッファの場合、状態が使われる。
指標 (同じ桁にある文字は互いに排他的):
u リストされていないバッファ ([!] が使われたときのみ表示
される) unlisted-buffer
% カレントウィンドウにあるバッファ
# ":e #" や CTRL_^ で使われる代替バッファ
a アクティブバッファ:ロードされていて、表示されている
h 隠れバッファ:ロードされているが、現在はウィンドウに表
示されていない hidden-buffer
- 'modifiable' がオフのバッファ
= リードオンリーのバッファ
R 実行中のジョブありの端末バッファ
F 終了したジョブありの端末バッファ
? ジョブなしの端末バッファ: `:terminal NONE`
+ 変更のあるバッファ
x 読み込みエラーのあるバッファ
[flags] は以下の組み合わせを取る事ができる。
ただしリストに存在するバッファに限られる:
+ 変更されたバッファ
- 'modifiable' がオフのバッファ
= リードオンリーのバッファ
a アクティブバッファ
u リストに存在しないバッファ ("!" の挙動は上書きされる)
h 隠れたバッファ
x 読み込みエラーのあるバッファ
% 現在のバッファ
# 代替バッファ
R 実行中のジョブありの複数の端末バッファ
F 終了したジョブありの複数の端末バッファ
? ジョブなしの複数の端末バッファ: `:terminal NONE`
t 最後に使用された時間でソートしたバッファを表示
フラグの合成は互いの "and" を意味する。例えば:
h+ 変更された隠れバッファ
a+ 変更されたアクティブバッファ
表示されるバッファ名に対して :filter でパターンをマッチさせ
るには次のようにする: >
:bad :badd
:bad[d] [+lnum] {fname}
ファイル名 {fname} をバッファリストに追加する。ただしメモリ上
には読み込まず、リストもされない。そのバッファが以前に削除さ
れ、かつ、ワイプされていないなら、再度リストされる。
"lnum" が指定された場合、バッファに初めて移動したときにカーソ
ルが指定された行番号にジャンプする。Note + 以降の他のコマンド
は無視される。
:balt
:balt [+lnum] {fname}
`:badd` と同様に現在のウィンドウに {fname} を代替ファイル名と
して設定する。
:[N]bd[elete][!] :bd :bdel :bdelete E516
:bd[elete][!] [N]
バッファ[N](デフォルト: カレントバッファ)をメモリから取り除
き、バッファリストから削除する。バッファが編集中の場合はこのコ
マンドは失敗する ([!] が与えられた場合は成功する。そのとき変更
は破棄される)。ファイルには影響はない。このバッファを表示して
いる全てのウィンドウは閉じられる。バッファ[N]がカレントバッ
ファの場合は、他のバッファが代わりに表示される。このバッファに
は、ジャンプリストの中のメモリ上にロードされているバッファを指
し示している最も最近のエントリが使用される。
実際は、バッファは完全に削除されていない。バッファリストから削
除され unlisted-buffer、バッファに対するオプションの値、変数、
マッピング・略語が消去される。例: >
:bdelete[!] {bufname} E93 E94
":bdelete[!] [N]" と同様だが、バッファを名前で指定する。
{bufname} を参照。
:bdelete[!] N1 N2 ...
":bdelete[!]" をバッファN1、N2、等に対して実行する。引数には
バッファ番号かバッファ名(ただし数字のバッファ名は使用不可)を使
用できる。バッファ名中のスペースの前にはバックスラッシュを入れ
る必要がある。
:N,Mbdelete[!] ":bdelete[!]" を N から M まで(N,Mを含む)の全てのバッファに対
して実行する。
:[N]bw[ipeout][!] :bw :bwipe :bwipeout E517
:bw[ipeout][!] {bufname}
:N,Mbw[ipeout][!]
:bw[ipeout][!] N1 N2 ...
:bdelete に似ているが、本当にバッファを削除する。このバッ
ファに関するすべてが失われる。このバッファ中のすべてのマークは
無効になり、オプション設定は失われ、ジャンプリストとタグスタッ
クのデータは消去されるなど。このことの意味がわからなければ使わ
ないこと。例: >
:[N]bun[load][!] :bun :bunload E515
:bun[load][!] [N]
バッファ[N] (デフォルト:カレントバッファ)をメモリから取り除
く。このバッファに割り当てられたメモリ領域を解放する。バッファ
はバッファリストには残る。バッファが編集中の場合は、このコマン
ドは失敗する ([!] が与えられた場合は成功する。そのとき変更は破
棄される)。このバッファを表示しているどのウィンドウも閉じられ
る。バッファ[N]がカレントバッファの場合、他のバッファが代わり
に表示される。このバッファには、ジャンプリストの中のメモリ上に
ロードされているバッファを指し示している最も最近のエントリが使
用される。
:bunload[!] {bufname}
":bunload[!] [N]" と同様だが、バッファを名前で指定する。
{bufname} も参照。
:N,Mbunload[!] ":bunload[!]" を N から M まで(N,Mを含む)の全てのバッファに対
して実行する。
:bunload[!] N1 N2 ...
":bunload[!]" をバッファN1、N2、等に対して実行する。引数には
バッファ番号かバッファ名(ただし数字のバッファ名は使用不可)を使
用できる。バッファ名中のスペースの前にはバックスラッシュを入れ
る必要がある。
:[N]b[uffer][!] [+cmd] [N] :b :bu :buf :buffer E86
バッファリストのバッファ[N]を編集する。 [N]が与えられなけれ
ば、そのままカレントバッファが編集される。 [!]については
:buffer-! を参照。これはバッファリストにないバッファも
'buflisted' フラグを設定することなく編集する。
ここではシングルクォート付きの記法は使えない。
`:buf 12'345'` は 12'345 をバッファ名として使う。
+cmd も参照。
:[N]b[uffer][!] [+cmd] {bufname} {bufname}
バッファリストの {bufname} のバッファを編集する。部分的な名前
も、バッファリスト内で一意である限り動作する。
バッファ名が数字であるバッファはその名前で参照することはできな
いことに注意。代わりにバッファ番号を使う。
バッファ名の中のスペースの前にバックスラッシュを差し込む。
[!] については :buffer-! を参照。
これはバッファリストにないバッファも 'buflisted' フラグを設定
することなく編集する。
+cmd も参照。
:[N]sb[uffer] [+cmd] [N] :sb :sbuffer
ウィンドウを分割しバッファリストのバッファ[N]を編集する。 [N]
が与えられなければ、そのままカレントバッファが編集される。ウィ
ンドウ分割の際には、'switchbuf' の "useopen" の設定に従う。
これはバッファリストにないバッファも 'buflisted' フラグを設定
することなく編集する。
+cmd も参照。
:[N]sb[uffer] [+cmd] {bufname}
ウィンドウを分割しバッファリストの {bufname} バッファを編集
する。これはバッファリストにないバッファも 'buflisted' フラグ
を設定することなく編集する。
Note: 別名でカレントバッファのコピーを作って、それを別のウィン
ドウで表示したいのなら、次のようにすること: >
:[N]bn[ext][!] [+cmd] [N] :bn :bnext E87
バッファリスト中の[N]個先のバッファへ移動する。 [N] のデフォル
ト値は1である。バッファリストの最後に到達したら、先頭に戻って
バッファを探す。 [!]については :buffer-! を参照。
+cmd も参照。
ヘルプバッファにいる場合、(もし有れば)次のヘルプバッファへ移動
する。同様に、通常の(ヘルプではない)バッファにいる場合、次の通
常のバッファへ移動する。従って、ヘルプウィンドウを表示していて
も、コード/テキストバッファを次々と表示する際にヘルプが邪魔に
ならない。次の3つのコマンドも同じように動作する。
:sbn :sbnext
:[N]sbn[ext] [+cmd] [N]
ウィンドウを分割しバッファリストの[N]個先のバッファへ移動す
る。バッファリストの最後に到達したら、先頭に戻ってバッファを探
す。ウィンドウ分割の際には、'switchbuf' の "useopen" 設定に従
う。+cmd も参照。
:[N]bN[ext][!] [+cmd] [N] :bN :bNext :bp :bprevious E88
:[N]bp[revious][!] [+cmd] [N]
バッファリスト中の[N]個前のバッファへ移動する。 [N] のデフォル
ト値は1である。バッファリストの先頭に到達したら、最後に戻って
バッファを探す。 [!]については :buffer-! を参照。'switchbuf'
も参照。+cmd も参照。
:[N]sbN[ext] [+cmd] [N] :sbN :sbNext :sbp :sbprevious
:[N]sbp[revious] [+cmd] [N]
ウィンドウを分割しバッファリストの[N]個前のバッファへ移動す
る。バッファリストの先頭に到達したら、最後に戻ってバッファを探
す。ウィンドウ分割の際には、'switchbuf' の "useopen" 設定に従
う。+cmd も参照。
:br[ewind][!] [+cmd] :br :bre :brewind
バッファリスト中の先頭のバッファへ移動する。バッファリストが空
の場合はリストされていない最初のバッファに移動する。 [!]につい
ては :buffer-! を参照。
:bf[irst] [+cmd] :bf :bfirst
:brewind と同じ。
+cmd も参照。
:sbr[ewind] [+cmd] :sbr :sbrewind
ウィンドウを分割してバッファリスト中の先頭のバッファへ移動す
る。バッファリストが空の場合はリストされていない最初のバッファ
へ移動する。'switchbuf' オプションの設定に従う。
+cmd も参照。
:sbf[irst] [+cmd] :sbf :sbfirst
":sbrewind" と同じ。
:bl[ast][!] [+cmd] :bl :blast
バッファリスト中の最後のバッファへ移動する。バッファリストが空
の場合はリストされていない最初のバッファへ移動する。 [!]につい
ては :buffer-! を参照。
:sbl[ast] [+cmd] :sbl :sblast
ウィンドウを分割してバッファリスト中の最後のバッファへ移動す
る。バッファリストが空の場合はリストされていない最初のバッファ
へ移動する。'switchbuf' オプションの設定に従う。
:[N]bm[odified][!] [+cmd] [N] :bm :bmodified E84
バッファリスト中の[N]個先の編集中のバッファへ移動する。
Note:このコマンドはリストされていないバッファも見つける。変更
されているバッファがない場合はコマンドは失敗する。
:[N]sbm[odified] [+cmd] [N] :sbm :sbmodified
ウィンドウを分割し、バッファリスト中の[N]個先の編集中のバッ
ファへ移動する。'switchbuf' オプションの設定に従う。
Note:このコマンドはリストされていないバッファも見つける。
:[N]unh[ide] [N] :unh :unhide :sun :sunhide
:[N]sun[hide] [N]
バッファリスト中のメモリ上にロードされた各バッファに対して1つ
のウィンドウが開かれているようにスクリーンを再構成する。カウン
トが与えられたら、開くウィンドウの最大数となる。
:[N]ba[ll] [N] :ba :ball :sba :sball
:[N]sba[ll] [N] バッファリスト中の各バッファに対して1つのウィンドウが開かれて
いるようにスクリーンを再構成する。カウントが与えられたら、開く
ウィンドウの最大数となる。'winheight' も開くウィンドウの数を制
限する (:vertical が前に与えられているときは 'winwidth')。こ
の時点では、Buf/Win Enter/Leave 自動コマンドは新しいウィンドウ
に対して実行されない。ウィンドウに移動したときにのみ実行され
る。
コマンド修飾子:tabをつけて実行すると、新しいウィンドウがそれ
ぞれ新しいタブで開く。ただしタブの個数は 'tabpagemax' に制限さ
れる。
Note: 上の全てのコマンドは他のバッファの編集を開始する。各バッファの
'readonly' フラグは保存されている。":edit" コマンドと異なる点は、":edit" コマ
ンドではファイルが読まれた時点で 'readonly' フラグが設定される点である。
==============================================================================
12. 特殊なバッファ special-buffers
バッファがファイルのテキストを保持するのでなく、他の目的のために使われることも
ある。バッファの振る舞いを変更するためにいくつかのオプションを設定することがで
きる:
'bufhidden' バッファがウィンドウに表示されなくなったときどうするか
'buftype' どんな種類のバッファか
'swapfile' バッファがスワップファイルを持つか
'buflisted' バッファリストに現れるか
いくつかの有用なバッファの種類:
quickfix エラーリストやlocationリストを保持するのに使われる。
:cwindow と :lwindow を参照。このコマンドは 'buftype' オプ
ションを "quickfix" にセット。これを変更してはならない。
'swapfile' はオフ。
help ヘルプファイルを保持する。:help コマンドによってのみ作成され
る。ヘルプバッファを示すフラグは内部にあり、変更することはでき
ない。ヘルプバッファに対する 'buflisted' オプションはリセット
される。
terminal 端末ウィンドウバッファ、terminal を参照。ジョブが終了するま
でその内容を読み取ったり変更したりすることはできない。
directory ディレクトリの内容を表示する。ファイルエクスプローラープラグイ
ンで使用されている。このバッファは以下の設定で作成される: >
きは変更される。
scratch-buffer
scratch いつでも破棄されうるテキストを保持する。ウィンドウを閉じても
保たれ、明示的に削除されなければならない。
設定は: >
のためにはそのバッファに意味のある名前がついていなければならな
い。
unlisted-buffer
unlisted このバッファはバッファリストにない。通常の編集には使われず、
ヘルプファイルを表示するためや、ファイル名やマークを記憶するた
めに使われる。":bdelete" コマンドによってもこのオプションが
セットされる。それゆえ、このコマンドは完全にはバッファを削除し
ない。設定は: >
vim:tw=78:ts=8:noet:ft=help:norl:
VIMリファレンスマニュアル by Bram Moolenaar
マルチウィンドウ、マルチバッファを使った編集 windows buffers
ここではマルチウィンドウやマルチバッファを使用するために追加したコマンドについ
て説明する。さらに、2つ以上のウィンドウを組合せて使用するときに異なる動作をす
るコマンドについての説明もする。
基本についてはユーザーマニュアルの7章と8章で説明されている。
usr_07.txt usr_08.txt.
1. はじめに windows-intro
2. Vim の起動 windows-starting
3. ウィンドウのオープンとクローズ opening-window
4. ウィンドウ間のカーソル移動 window-move-cursor
5. ウィンドウの移動 window-moving
6. ウィンドウのサイズ変更 window-resize
7. コマンド引数とバッファリスト buffer-list
8. 全てのバッファ/ウィンドウに対してコマンド実行 list-repeat
9. カーソル位置のタグ名/ファイル名 window-tag
10. プレビューウィンドウ preview-window
11. 隠れ(hidden)バッファを使う buffer-hidden
12. 特殊なバッファ special-buffers
{+windows 機能なしでコンパイルされた場合は複数のウィンドウを使うことはできな
い}
==============================================================================
1. はじめに windows-intro window
要約:
バッファとはメモリに保持しているファイルの内容である。
ウィンドウとはバッファの表示領域である。
タブページとはウィンドウを集めたものである。
ウィンドウはバッファの表示領域である。1つのバッファに対して複数のウィンドウを
開くことができるし、異なる複数のバッファに対して複数のウィンドウを開くこともで
きる。
バッファは編集時にメモリ上にロードされたファイルのことを言う。
オリジナルのファイルはバッファ内容をそのファイルに上書きするまで変更されずにい
る。
バッファは以下の3つの状態のうちのどれか1つの状態にある。
active-buffer
アクティブ: バッファ内容はウィンドウに表示されている。このバッファに対応する
ファイルが存在する場合、ファイルがバッファに読み込まれている。
バッファはそれ以降編集されていて、ファイルと異なっているかもしれ
ない。
hidden-buffer
隠れ(hidden): バッファ内容はウィンドウに表示されていない。このバッファに対応す
るファイルが存在する場合、ファイルはバッファに読み込まれている。
見ることができないが、それ以外はアクティブなバッファと同じ。
inactive-buffer
非アクティブ: バッファ内容はウィンドウに表示されていない。バッファには何もロー
ドされていない。ファイルが一度でもメモリにロードされていたなら、
そのバッファのオプションは記憶されている。viminfoファイルにより
マークを含んでいるかもしれない。
状態表:
状態 ウィンドウ メモリ上に ":buffers" ~
表示 ロード 表示 ~
アクティブ ○ ○ 'a'
隠れ(hidden) × ○ 'h'
非アクティブ × × ' '
buffer-reuse
個々のバッファには一意な番号が割り振られており、Vim のセッション中は決して変わ
らない。バッファ名とバッファ番号を相互に変換するのには、bufnr() と
bufname() 関数を使える。例外が 1 つある。新しい空のバッファが作成され、それ
が変更されていない場合、そのバッファに別のファイルを読み込む時にそのバッファが
再利用される。これはバッファ番号が変更されないことも意味する。
Vimではウィンドウを複数に分割することができる。タブページtab-pageというもの
もあり、タブページは複数のウィンドウを保持することができる。
window-ID winid windowid
個々のウィンドウにはウィンドウIDと呼ばれる一意な識別が与えられる。この識別子は
Vimのセッション中は決して変わらない。win_getid() と win_id2tabwin() 関数
は、ウィンドウ/タブ番号を識別子に変換するのに使用できる。似たようなものとして
ウィンドウ番号があるが、こちらはウィンドウを開いたり閉じたりするたびに変わる可
能性がある。 winnr() を参照。
ウィンドウ番号は1つの特定のタブでのみ有効である。ウィンドウIDは複数のタブで有
効である。ウィンドウIDまたはウィンドウ番号を使用するほとんどの関数では、ウィン
ドウ番号は現在のタブにのみ適用され、ウィンドウIDは任意のタブ内のウィンドウを参
照できる。
==============================================================================
2. Vim の起動 windows-starting
デフォルトでは、Vim は Vi のように1つのウィンドウで起動する。
Vim のオプション引数に "-o" と "-O" を使うと、引数で指定した各ファイルのウィン
ドウがオープンする。オプション "-o" はウィンドウを水平分割し、"-O" オプション
はウィンドウを垂直分割する。"-o" と "-O" の両方が与えられた場合は、後に現れた
方が分割方向を決めるのに使われる。例えば、これは3つのウィンドウが垂直分割して
開かれる: >
vim -o file1 file2 file3
"-oN" (N は10進数)の場合は、N個のウィンドウが水平に分割して開く。ウィンドウの
数(N)より引数で指定したファイルの数が多い場合、N個のウィンドウが開き、残りの
ファイルはウィンドウに表示されない。逆にウィンドウの数より引数で指定したファイ
ルの数が少ない場合、残りのウィンドウは空のバッファを表示する。同様に "-ON" は
N個のウィンドウを垂直分割して開く。制限も同じである。
引数にたくさんのファイル名を指定した場合、ウィンドウは非常に小さくなる。もしか
したら、作業のできる環境にするために 'winheight' または 'winwidth' オプション
を設定したくなるかもしれない。
Buf/Win Enter/Leave 時の自動コマンドautocommandは、新しいウィンドウを開いた
りファイルを読み込んだりしても実行されない。その自動コマンドはバッファ/ウィン
ドウへ入った時にのみ実行される。
status-line
ステータス行はウィンドウの分割に使われる。'laststatus' オプションは一番下のウィ
ンドウにステータス行を表示するかを設定する:
'laststatus' = 0 常にステータス行を表示しない。
'laststatus' = 1 ウィンドウが2つ以上ある場合に表示する。
'laststatus' = 2 常にステータス行を表示する。
ステータス行の内容は 'statusline' オプションで変更できる。
このオプションはウィンドウについてローカルにすることもでき、そうすると各ウィン
ドウごとに異なるステータスラインを表示することができる。
通常、ステータス行は反転表示される。これは 'highlight' オプションの 's' キャラ
クタで変更できる。例えば、"sb" は太文字に設定する。ステータス行にハイライトを
使用しない場合("sn")、'^' がカレントウィンドウに使われ、'=' が他のウィンドウに
使われる。マウスがサポートされていて 'mouse' オプションでマウスが使用可能になっ
ている場合は、ステータス行をドラッグすることでウィンドウのリサイズを行える。
Note: ステータス行が反転表示されるはずが反転表示されなければ、'highlight' オプ
ションに 'si' が含まれているか確認すること。version 3.0 では、'si' がステータ
ス行の反転表示を意味していた。今は反転表示には 'sr' を使用し、'si' はイタリッ
ク表示を意味している! イタリックを表示できない端末では、ステータス行は反転表
示となる。イタリック表示のための termcap コードがある場合にのみ、この問題が見
られる。
filler-lines
ウィンドウ内の最後のバッファ行の後の行は、フィラー行と呼ばれる。デフォルトで
は、これらの行はチルダ (~) 文字で始まる。'fillchars' オプション内の 'eob' 項目
で使用する文字を変更することができる。デフォルトでは、これらの文字は NonText
(hl-Nontext) としてハイライトされる。EndOfBuffer ハイライトグループ
(hl-EndOfBuffer) を使用して、フィラー文字のハイライトを変更することができる。
==============================================================================
3. ウィンドウのオープンとクローズ opening-window
CTRL-W s CTRL-W_s
CTRL-W S CTRL-W_S
CTRL-W CTRL-S CTRL-W_CTRL-S
:[N]sp[lit] [++opt] [+cmd] [file] :sp :split
カレントウィンドウを2つに分割する。その結果、2つの表示領域に同
じファイルが表示されるようになる。
新しいウィンドウの高さはNになる(デフォルトの高さはカレントウィ
ンドウの高さの半分)。新しいウィンドウの場所を確保するため、カ
レントウィンドウの高さは低くなる('equalalways' オプションが
セットされていて、かつ 'eadirection' の値が "hor" でない場合、
他のウィンドウの中でカレントウィンドウか新しいウィンドウより大
きいものがあれば、そのウィンドウも小さくなる)。
[file] が与えられている場合は新しいウィンドウで編集される。ど
のバッファでもロードされていない場合、読み込まれる。そうでなれ
ければ新しいウィンドウは既にロードされたバッファを使用する。
Note: CTRL-S は端末によっては使用できない。また、それ以上の入
力をブロックしてしまうかもしれない。続けるためにはCTRL-Qを使う
こと。
++optと+cmd も参照のこと。
E242 E1159
自動コマンドでウィンドウを分割するときは注意すること。他のウィ
ンドウレイアウトを変更しているときにウィンドウレイアウトが混乱
する場合がある。
CTRL-W CTRL-V CTRL-W_CTRL-V
CTRL-W v CTRL-W_v
:[N]vs[plit] [++opt] [+cmd] [file] :vs :vsplit
:splitと同様、ただし垂直分割する。次のすべてに当てはまる場合、
ウィンドウは水平に広げられる:
1. 幅が指定されていない。
2. 'equalalways' がセットされている。
3. 'eadirection' が "ver" でない。
4. 他のウィンドウの中でカレントウィンドウか新しいウィンドウよ
り幅が広いものがある。
Nが与えられると、可能であればN桁幅で新しいウィンドウが作られ
る。
Note: 他の局面ではCTRL-QはCTRL-Vと同じだが、ここではそうでな
い。
CTRL-W n CTRL-W_n
CTRL-W CTRL-N CTRL-W_CTRL-N
:[N]new [++opt] [+cmd] :new
新しいウィンドウを作成して空のファイルの編集が始まる。新しい
ウィンドウの高さはNになる(デフォルトの高さはカレントウィンドウ
の高さの半分)。新しいウィンドウの場所を確保するため、カレント
ウィンドウの高さは低くなる。('equalalways' オプションがセット
されていてかつ 'equalalways' オプションが "hor" でない場合、他
のウィンドウの高さも低くなる)。++optと +cmd も参照のこと。
'fileformats' オプションが空でない場合は、与えられた最初の
フォーマットが新しいバッファにも使用される。
'fileformats' オプションが空の場合は、カレントバッファの
'fileformat' が使用される。これは引数++optによって上書きされ
うる。
自動コマンドはこの順で実行される:
1. カレントウィンドウに対する WinLeave
2. 新しいウィンドウに対する WinEnter
3. カレントバッファに対する BufLeave
4. 新しいバッファに対する BufEnter
この動作は、はじめに ":split"、次に ":enew" コマンドを実行した
場合と同じ動作である。
:[N]new [++opt] [+cmd] {file}
:[N]sp[lit] [++opt] [+cmd] {file} :split_f
新しいウィンドウを作成し、そのウィンドウでファイル {file} の編
集が始まる。この動作は、はじめに ":split"、次に ":edit" コマン
ドを実行した場合とほぼ同じ動作であるが、元々のウィンドウに
{file} を代替ファイル名として設定する。
[+cmd] が指定された場合は、ファイルをロードしコマンドを実行す
る +cmd。
++opt も参照のこと。
新しいウィンドウの高さはNになる(デフォルトの高さはカレントウィ
ンドウの高さの半分)。新しいウィンドウの場所を確保するため、カ
レントウィンドウの高さは低くなる。('equalalways' オプションが
セットされていれば他のウィンドウも低くなる)
:[N]vne[w] [++opt] [+cmd] [file] :vne :vnew
:newと同様だが、垂直分割する。'equalalways' がセットされ、
'eadirection' が "ver" でないならば、幅が指定されない限りウィ
ンドウは水平に広げられる。
:[N]sv[iew] [++opt] [+cmd] [file] :sv :sview splitview
":split" と同じ。ただし、バッファに対して 'readonly' オプショ
ンがセットされる。
:[N]sf[ind] [++opt] [+cmd] {file} :sf :sfi :sfind splitfind
":split" と同じ。ただし、:find と同様に 'path' から {file}
を検索する。{file}が見つからなければ、ウィンドウは分割されない。
CTRL-W CTRL-^ CTRL-W_CTRL-^ CTRL-W_^
CTRL-W ^ 現在のウィンドウを2つに分割し、代替ファイルを編集する。カウン
トNが与えられると、現在のウィンドウを分割し、バッファNを編集す
る。":sp#" および ":sp#N" と同様だが、他のバッファが無名であっ
てもよい。このコマンドは、CTRL-^ の動作と一致するが、ウィン
ドウを最初に分割する点が異なる。
CTRL-W_:
CTRL-W : : と同じ。コマンドラインを入力する。
すべてのVimコマンドが CTRL-W または 'termwinkey' から始められ
なければならない端末ウィンドウの中で役に立つ。
オプション 'splitbelow' と 'splitright' が新しいウィンドウが現れる場所に影響を
及ぼすことに注意。
E36
ウィンドウの作成は十分なスペースがない場合失敗する。各ウィンドウは、少なくとも
画面上の1行と1列が必要で、それ以上必要な場合もある。オプション 'winminheight'
と 'winminwidth' が関連している。
:vert :vertical
:vert[ical] {cmd}
{cmd}を実行する。{cmd}がウィンドウを分割させるコマンドを含んで
いれば、垂直分割させる。
`vertical wincmd =` ではウィンドウを垂直にのみ同じにする。
cmdとして:executeまたは:normalを指定しても効果がない。
:hor :horizontal
:hor[izontal] {cmd}
{cmd}を実行する。現在は `horizontal wincmd =` でウィンドウを水
平にのみ同じにするという点のみ差がある。
:lefta[bove] {cmd} :lefta :leftabove
:abo[veleft] {cmd} :abo :aboveleft
{cmd}を実行する。{cmd}がウィンドウを分割させるコマンドを含んで
いる場合は、垂直分割ならば左側に、水平分割ならば上側にカレント
ウィンドウを出現させる。'splitbelow' と 'splitright' を無視す
る。
cmdとして:executeまたは:normalを指定しても効果がない。
:rightb[elow] {cmd} :rightb :rightbelow
:bel[owright] {cmd} :bel :belowright
{cmd}を実行する。{cmd}がウィンドウを分割させるコマンドを含んで
いる場合は、垂直分割ならば右側に、水平分割ならば下側にカレント
ウィンドウを出現させる。'splitbelow' と 'splitright' を無視す
る。
cmdとして:executeまたは:normalを指定しても効果がない。
:topleft E442
:to[pleft] {cmd}
{cmd}を実行する。{cmd}がウィンドウを分割させるコマンドを含んで
いる場合は、最上段に現れ、Vimのウィンドウの中で幅を最大にする。
垂直分割のときはウィンドウは最も左側に現れ、Vimウィンドウの中
で高さを最大にする。
cmdとして:executeまたは:normalを指定しても効果がない。
:bo :botright
:bo[tright] {cmd}
{cmd}を実行する。{cmd}がウィンドウを分割させるコマンドを含んで
いる場合は、最下段に現れ、Vimのウィンドウの中で幅を最大にす
る。垂直分割のときはウィンドウは最も右側に現れ、Vimウィンドウ
の中で高さを最大にする。
cmdとして:executeまたは:normalを指定しても効果がない。
これらのコマンドモディファイヤを組み合わせて、最大高さの垂直分割したウィンドウ
を作ることができる。例: >
:vertical topleft split tags
ウィンドウを垂直分割し、"tags" ファイルのウィンドウを最大の高さで最も左に開く。ウィンドウを閉じる
------------------
:q[uit]
:{count}q[uit] :count_quit
CTRL-W q CTRL-W_q
CTRL-W CTRL-Q CTRL-W_CTRL-Q
{count} なしの場合、カレントウィンドウを終了する。もし {count}
が与えられた場合、{count} ウィンドウを終了する。
edit-window
最後の編集ウィンドウ(ヘルプウィンドウとプレビューウィンドウを
除く)を終了すると Vim が終了する。
'hidden' オプションがセットされていて、かつカレントバッファを
表示しているウィンドウが 1つしかない場合は、そのバッファは隠れ
状態(hidden)となる。'hidden' オプションがセットされていなく
て、カレントバッファを表示しているウィンドウが1つしかなくて、
かつ、そのバッファが編集中の場合は、このコマンドは失敗する。
(Note: CTRL-Q は全ての端末で動作するわけではない。)
もし [count] が最後のウィンドウ番号よりも大きいとき、最後の
ウィンドウが閉じられる: >
:1quit " 最初のウィンドウを終了する
:$quit " 最後のウィンドウを終了する
:9quit " 最後のウィンドウを終了する
" もし 9 個より少ないウィンドウが開かれていれば
:-quit " 前のウィンドウを終了する
:+quit " 次のウィンドウを終了する
:+2quit " 2 個先のウィンドウを終了する
<:$quit " 最後のウィンドウを終了する
:9quit " 最後のウィンドウを終了する
" もし 9 個より少ないウィンドウが開かれていれば
:-quit " 前のウィンドウを終了する
:+quit " 次のウィンドウを終了する
:+2quit " 2 個先のウィンドウを終了する
ヘルプウィンドウを閉じ、それが最後のウィンドウでないなら、Vim
は以前のウィンドウレイアウトを復元しようとする。 :helpclose
:q[uit]!
:{count}q[uit]!
{count} なしの場合、カレントウィンドウを終了する。もし {count}
が与えられた場合、{count} ウィンドウを終了する。
このウィンドウがバッファを表示している最後のウィンドウの場合、
このバッファに対する変更は全て失われる。最後のウィンドウ(ヘル
プウィンドウを除く)を終了するとVim が終了する。たとえ 'hidden'
オプションがセットされていたとしても、バッファ内容は失われる。
:clo[se][!]
:{count}clo[se][!]
CTRL-W c CTRL-W_c :clo :close
{count} なしの場合、カレントウィンドウを閉じる。もし {count}
が与えられた場合、{count} ウィンドウを閉じる。
'hidden' オプションがセットされている時、または、バッファが変
更されていて[!]を使用した時は、(バッファが他のウィンドウで編集
中でなければ)バッファは隠れ状態(hidden)になる。
カレントタブページに edit-window が1つしかなく、他にタブペー
ジがあるとき、このコマンドを実行するとカレントタブページが閉じ
る。tab-page
このコマンドは以下の場合に失敗する: E444
- スクリーン上に1つのウィンドウしかない時
- 'hidden' がセットされていなくて、[!]を使用せず、バッファが変
更されていて、かつ、このバッファが他のウィンドウで表示されて
いない場合
バッファへの変更は保存されず、失われることもないため、このコマ
ンドは「安全な」コマンドである。
CTRL-W CTRL-C CTRL-W_CTRL-C
CTRL-W CTRL-C はカレントウィンドウを閉じると期待するかもしれな
いが、CTRL-C はコマンドをキャンセルするために期待通りには動作
しない。
:hide
:hid[e]
:{count}hid[e]
{count} なし: カレントウィンドウがスクリーン上の最後のウィンド
ウでなければ、カレントウィンドウを終了する。
もし {count} が与えられた場合、{count} ウィンドウを終了する。
(他のウィンドウがバッファを編集していなく、かつ 'bufhidden' の
値が "unload", "delete", "wipe" のいずれでもないならば)その
バッファは隠れ状態(hidden)となる。そのウィンドウがカレントタブ
ページで最後のウィンドウであるならばタブページも閉じる。
tab-page
'hidden' の値はこのコマンドには無関係である。バッファへの変更
は保存されず、失われることもないため、このコマンドは「安全な」
コマンドである。
:hid[e] {cmd} {cmd} を実行し、同時に 'hidden' をセットする。{cmd} が実行され
た後に 'hidden' の以前の値が復旧される。
例: >
:hide edit Makefile
< これはカレントバッファに変更があっても、それを隠しバッファにし、"Makefile" を編集する。
:on[ly][!]
:{count}on[ly][!]
CTRL-W o CTRL-W_o E445
CTRL-W CTRL-O CTRL-W_CTRL-O :on :only
カレントウィンドウをスクリーン上にある唯一のウィンドウにする。
他の全てのウィンドウは閉じられる。 {count} については
:count_quit の前にある `:quit` コマンドを参照。
'hidden' オプションがセットされていれば、閉じられた全てのバッ
ファは隠れ状態(hidden)となる。
'hidden' オプションがセットされておらず、'autowrite' オプショ
ンがセットされている場合は、編集中のバッファは保存される。さも
なければ、編集中のバッファを表示しているウィンドウは閉じられる
ことはない。ただし[!]が与えられていれば、それらのバッファは隠
れ状態(hidden)となる。しかし、編集中のバッファは決して削除され
ないので、変更は失われない。
==============================================================================
4. ウィンドウ間のカーソル移動 window-move-cursor
CTRL-W <Down> CTRL-W_<Down>
CTRL-W CTRL-J CTRL-W_CTRL-J CTRL-W_j
CTRL-W j カーソルをカレントウィンドウのN個下のウィンドウに移動。
候補が複数ある場合は、現在のカーソル位置によって選択される。
CTRL-W <Up> CTRL-W_<Up>
CTRL-W CTRL-K CTRL-W_CTRL-K CTRL-W_k
CTRL-W k カーソルをカレントウィンドウのN個上のウィンドウに移動。
候補が複数ある場合は、現在のカーソル位置によって選択される。
CTRL-W <Left> CTRL-W_<Left>
CTRL-W CTRL-H CTRL-W_CTRL-H
CTRL-W <BS> CTRL-W_<BS> CTRL-W_h
CTRL-W h カーソルをカレントウィンドウのN個左のウィンドウに移動。
候補が複数ある場合は、現在のカーソル位置によって選択される。
CTRL-W <Right> CTRL-W_<Right>
CTRL-W CTRL-L CTRL-W_CTRL-L CTRL-W_l
CTRL-W l カーソルをカレントウィンドウのN個右のウィンドウに移動。
候補が複数ある場合は、現在のカーソル位置によって選択される。
CTRL-W w CTRL-W_w CTRL-W_CTRL-W
CTRL-W CTRL-W カウント指定なし: カーソルをカレントウィンドウの下/右のウィン
ドウに移動。下/右にウィンドウがなければ、一番上/左のウィンド
ウに移動。カウント指定有り: N番目のウィンドウに移動 (ウィンド
ウは左上から右下へと番号が振られる)。ウィンドウの番号を知るに
は bufwinnr() と winnr() を参照。N がウィンドウの個数より
大きい場合、最後のウィンドウへ移動する。
CTRL-W_W
CTRL-W W カウント指定なし: カーソルをカレントウィンドウの上/左のウィン
ドウに移動。上/左にウィンドウがなければ、一番下/右のウィンド
ウに移動。カウント指定有り: N番目のウィンドウに移動
(CTRL-W w と同様)。
CTRL-W t CTRL-W_t CTRL-W_CTRL-T
CTRL-W CTRL-T カーソルを一番左上のウィンドウに移動。
CTRL-W b CTRL-W_b CTRL-W_CTRL-B
CTRL-W CTRL-B カーソルを一番右下のウィンドウに移動。
CTRL-W p CTRL-W_p CTRL-W_CTRL-P
CTRL-W CTRL-P カーソルを直前の(最後にアクセスしていた)ウィンドウに移動。
CTRL-W_P E441
CTRL-W P プレビューウィンドウに移動。プレビューウィンドウがない場合には
エラーになる。
{+quickfix 機能なしでコンパイルされた場合には使用できない}
ビジュアルモードがアクティブで移動先のウィンドウがカレントバッファと同じバッ
ファを表示していない場合、ビジュアルモードは終了する。ウィンドウが同じバッファ
を表示している場合、カーソル位置は選択領域が保たれるようにセットされる。
:winc :wincmd
以上のコマンドは ":wincmd" によっても実行することができる:
:[count]winc[md] {arg}
CTRL-W [count] {arg} を実行するのと同じ。例: >
:wincmd j
< 下のウィンドウに移動する。このコマンドは (CursorHold 自動コマンドイベントのため) ノー
マルモードが使用できないときやノーマルコマンドが不便なときに有
効である。
count はウィンドウ番号であってもよい。例: >
:exe nr .. "wincmd w"
< これは "nr" 番のウィンドウへ移動する。Note: すべての CTRL-W コマンドは、ノーマルモードのコマンドが使用できない、また
は不便な場所 (ブラウザーベースの端末等) のために、:wincmd でも実行できる。
==============================================================================
5. ウィンドウの移動 window-moving
CTRL-W r CTRL-W_r CTRL-W_CTRL-R E443
CTRL-W CTRL-R ウィンドウ位置を下/右へ回転させる。1番のウィンドウは2番目に、
2番目のウィンドウは3番目になる。最後のウィンドウは1番になる。
カーソルは同じウィンドウにとどまる。
この移動はカレントウィンドウと同じ段/列の中だけで行われる。
CTRL-W_R
CTRL-W R ウィンドウ位置を上/左へ回転させる。1番のウィンドウは2番目に、
2番目のウィンドウは3番目になる。最後のウィンドウは1番になる。
カーソルは同じウィンドウにとどまる。
この移動はカレントウィンドウと同じ段/列の中だけで行われる。
CTRL-W x CTRL-W_x CTRL-W_CTRL-X
CTRL-W CTRL-X カウント指定なし: カレントウィンドウと次(1つ下)のウィンドウを
入れ替える。次のウィンドウがない(カレントウィンドウが一番下の)
場合は、前(1つ上)のウィンドウと入れ替える。
カウント指定有り: カレントウィンドウと上からN番目のウィンドウ
(一番上は1番目)を入れ替える。カーソルは入れ替えた相手のウィン
ドウに移動する。
水平分割と垂直分割が混ざっている場合には、カレントウィンドウと
同じ段/列の中だけで入れ替えが行われる。
以下のコマンドはウィンドウのレイアウトを変更するために使える。例えば、2つの垂
直分割されたウィンドウがある場合、CTRL-W K はそれらを水平分割に変更する。
CTRL-W H はその逆を行う。
CTRL-W_K
CTRL-W K カレントウィンドウを最上段に移動し、幅を最大にする。これは、カ
レントウィンドウに適用され、新しいウィンドウが作成されない点を
除いて、`:topleft split` と同じように動作する。
CTRL-W_J
CTRL-W J カレントウィンドウを最下段に移動し、幅を最大にする。これは、カ
レントウィンドウに適用され、新しいウィンドウが作成されない点を
除いて、`:botright split` と同じように動作する。
CTRL-W_H
CTRL-W H カレントウィンドウを最左列に移動し、高さを最大にする。これは、
カレントウィンドウに適用され、新しいウィンドウが作成されない点
を除いて、`:vert topleft split` と同じように動作する。
CTRL-W_L
CTRL-W L カレントウィンドウを最右列に移動し、高さを最大にする。これは、
カレントウィンドウに適用され、新しいウィンドウが作成されない点
を除いて、`:vert botright split` と同じように動作する。
CTRL-W_T
CTRL-W T カレントウィンドウを新しいタブページへ移動する。カレントタブ
ページにウィンドウが1つしかないときは、このコマンドは失敗する。
これは、以前のウィンドウが閉じられる点を除いて、`:tab split`
と同じように動作する。
カウントが指定されると、その番号のタブページの前に新しいタブ
ページが開く。指定されないときはカレントタブページの後ろに開
く。
==============================================================================
6. ウィンドウのサイズ変更 window-resize
CTRL-W_=
CTRL-W = 全てのウィンドウの高さ・幅を(ほとんど)同じにする。ただしカレン
トウィンドウに対しては 'winheight' と 'winwidth' が適用される。
'winfixheight' がセットされたウィンドウの高さはそのままにし、
'winfixwidth' がセットされたウィンドウの幅はそのままにする。
垂直にのみ同じにする(ウィンドウの高さを等しくする)には
`vertical wincmd =` を使用する。
水平にのみ同じにする(ウィンドウの幅を等しくする)には
`horizontal wincmd =` を使用する。
:res[ize] -N :res :resize CTRL-W_-
CTRL-W - カレントウィンドウの高さをN (デフォルトは1) 行分低くする。
:vertical の後に置かれたときは、幅を N 桁分減らす。
:res[ize] +N CTRL-W_+
CTRL-W + カレントウィンドウの高さをN (デフォルトは1) 行分高くする。
:vertical の後に置かれたときは、幅を N 桁分増やす。
:res[ize] [N]
CTRL-W CTRL-_ CTRL-W_CTRL-_ CTRL-W__
CTRL-W _ カレントウィンドウの高さをN行にする(デフォルト: 可能な限り高く
する)
:{winnr}res[ize] [+-]N
上記の `:resize` と似ているが、カレントウィンドウではなくウィ
ンドウ {winnr} にサイズを適用する。
z{nr}<CR> カレントウィンドウの高さを {nr} にする。
CTRL-W_<
CTRL-W < カレントウィンドウの幅を N (デフォルトは1) 桁分減らす。
CTRL-W_>
CTRL-W > カレントウィンドウの幅を N (デフォルトは1) 桁分増やす。
:vert[ical] res[ize] [N] :vertical-resize CTRL-W_bar
CTRL-W | カレントウィンドウの幅を N桁にする (デフォルト:可能な限り広く
する)
マウスでステータス行を上下にドラッグすることによってもウィンドウのサイズを変更
できる。垂直セパレータ行を左右にドラッグしても同様。これができるのは、使用して
いる Vim がマウスをサポートしていて 'mouse' オプションでマウスが使えるように設
定されているときである。
'winheight' ('wh') オプションはカレントウィンドウの最小の高さを設定する。この
オプションは他のウィンドウがカレントウィンドウになるたびに使用される。このオプ
ションが '0' に設定されている場合、オプションが無効になる。'winheight' オプショ
ンをかなり大きい値、例えば '9999' に設定すると、カレントウィンドウの高さは常に
可能な限り高くなる。このオプションを適当な値、例えば '10' に設定した場合、カレ
ントウィンドウでの編集がやりやすくなる。
同様のオプション 'winwidth' ('wiw') がカレントウィンドウの最小幅を設定するのに
使える。
'equalalways' ('ea') オプションをセットした場合、ウィンドウを分割したり閉じた
りした後は全てのウィンドウは自動的に同じ高さとなる。このオプションをセットして
いない場合、ウィンドウを分割するとカレントウィンドウが低くなり他のウィンドウの
高さは変化しない。ウィンドウを閉じると、閉じたウィンドウの上のウィンドウの下の
ウィンドウが高くなる。
オプション 'eadirection' は 'equalalways' がどの方向に適用されるかを制限する。
デフォルトの "both" は両方の方向にリサイズする。その値が "ver" のときはウィン
ドウの高さだけが等しくされる。垂直分割したウィンドウを手動でリサイズし、この幅
を保ちたいときにこれを使うとよい。同じように、値が "hor" のときはウィンドウの
幅だけが等しくされる。
'cmdheight' ('ch') オプションはコマンド行の高さを設定する。長いメッセージの表
示の際の hit-enter プロンプトをわずらわしいと感じたら、このオプションを2か3
に設定すること。
ウィンドウが1つしかない場合、ウィンドウの高さを変更するとコマンド行の高さも変
化する。2つ以上ウィンドウがある場合、カレントウィンドウの高さを変更するとその
下のウィンドウの高さも変化する(たまに上のウィンドウの高さが変化することもあ
る)。
ウィンドウの最小の高さと幅は 'winminheight' と 'winminwidth' によって設定され
る。これらは絶対的な値で、ウィンドウはこれらより小さくなることはない。
WinScrolled と WinResized 自動コマンド ~
win-scrolled-resized
ウィンドウ サイズの変更の通知を受け取りたい場合は、WinResized 自動コマンドイ
ベントを使用できる。
垂直方向または水平方向にスクロールするウィンドウ内のテキストの通知を受け取りた
い場合は、WinScrolled 自動コマンドイベントを使用できる。これはウィンドウサイ
ズの変更でもトリガーされる。
例外: テキストが 'incsearch' のためにスクロールしても、イベントはトリガーされ
ない。
WinResized-event
WinResized イベントは表示更新後にトリガーされ、その時にいくつかのウィンドウ
のサイズが変更される可能性がある。前回以降に変更されたウィンドウの ID のリスト
は、v:event.windows 変数で提供される。例:
[1003, 1006]
WinScrolled-event
WinScrolled イベントは WinResized の後、およびウィンドウがスクロールされた
場合にもトリガーされる。これは、垂直方向 (ウィンドウ上部のテキストが変更された
場合) または水平方向 ('wrap' がオフの場合、または最初の行の最初に表示される部
分が変更された場合) になる。Note WinScrolled は WinResized よりも何回もト
リガーされるため、編集が少し遅くなる可能性があることに注意。
WinScrolled によって提供される情報は、ウィンドウIDをキーとして、変更があった
各ウィンドウの辞書と、"all" をキーとした変更の総カウントです。v:event の値の
例 (Vim9 構文):
{
all: {width: 0, height: 2, leftcol: 0, skipcol: 0, topline: 1, topfill: 0},
1003: {width: 0, height: -1, leftcol: 0, skipcol: 0, topline: 0, topfill: 0},
1006: {width: 0, height: 1, leftcol: 0, skipcol: 0, topline: 1, topfill: 0},
}
Note "all" エントリは、個別のウィンドウの絶対値が累積されていることに注意。
何が変更されたかについてさらに詳しい情報が必要な場合、またはイベントを
"debounce" したい場合 (過剰な動作を避けるためにすべてのイベントを処理しない)、
`winlayout()` および `getwininfo()` 関数を使用するとよい。
WinScrolled および WinResized は最初の自動コマンドが追加されたときはトリ
ガーされず、最初のスクロールまたはサイズ変更の後にのみトリガーされる。別のタブ
ページに切り替えるときにトリガーされる場合がある。
実行されるコマンドは、ウィンドウサイズやスクロールの変更を引き起こさないことが
期待される。
いずれにせよ、このようなことが起こった場合、イベントはすぐに再びトリガーされ
る。言い換えると、イベントをトリガーする直前に、現在のサイズとスクロール位置が
保存され、変更があったかどうかを判断するために使用される。
E1312
ここでウィンドウのレイアウトを変更する (ウィンドウを分割、閉じる、または移動す
る) ことはできない。
==============================================================================
7. コマンド引数とバッファリスト buffer-list
args list buffer list meaning ~
1. :[N]argument [N] 11. :[N]buffer [N] N番目の引数/バッファに移動
2. :[N]next [file ..] 12. :[N]bnext [N] N個先の引数/バッファに移動
3. :[N]Next [N] 13. :[N]bNext [N] N個前の引数/バッファに移動
4. :[N]previous [N] 14. :[N]bprevious [N] N個前の引数/バッファに移動
5. :rewind / :first 15. :brewind / :bfirst 最初の引数/バッファに移動
6. :last 16. :blast 最後の引数/バッファに移動
7. :all 17. :ball 全ての引数/バッファを編集
18. :unhide 全ての読み込まれたバッファを編集
19. :[N]bmod [N] N個先の編集中のバッファに移動
split & args list split & buffer list meaning ~
21. :[N]sargument [N] 31. :[N]sbuffer [N] split + N番目の引数/バッファに
移動
22. :[N]snext [file ..] 32. :[N]sbnext [N] split + N個先の引数/バッファに
移動
23. :[N]sNext [N] 33. :[N]sbNext [N] split + N個前の引数/バッファに
移動
24. :[N]sprevious [N] 34. :[N]sbprevious [N] split + N個前の引数/バッファに
移動
25. :srewind / :sfirst 35. :sbrewind / :sbfirst split + 最初の引数/バッファに
移動
26. :slast 36. :sblast split + 最後の引数/バッファに
移動
27. :sall 37: :sball 全ての引数/バッファを編集
38. :sunhide 全ての読み込まれたバッファを編集
39. :[N]sbmod [N] split + N個先の編集中のバッ
ファに移動
40. :args コマンド引数の表示
41. :buffers バッファの表示
[N] の意味はコマンドによって異なる。
2/12/22/32、3/13/23/33、4/14/24/34のコマンドにおいては、[N]は前方/後方に移動
するバッファ数
1、21のコマンドにおいては、[N]は引数番号、デフォルトはカレント引数
11、31のコマンドにおいては、[N]はバッファ番号、デフォルトはカレントバッファ
19、39のコマンドにおいては、[N]はカウント
Note: ":next" は例外である。なぜならこのコマンドは Vi との互換性のためにファイ
ル名リストを受け付けなければならないからである。
引数リストと複数のウィンドウ
----------------------------
引数リストのカレント位置は各ウィンドウ毎に異なっている可能性がある。":e file"
コマンドを実行した際には引数リストないのカレント位置は変化しないが、カレント位
置のファイルを編集していないことを忘れないでほしい。この状態を示すために、ファ
イルメッセージに(もしあるならタイトルにも)「(file (N) of M)」と表示する。ここ
で、"(N)" はファイルリスト中のカレント位置を、"M" はファイルリスト中のファイル
の数を表している。
引数リストの全てはバッファリストに追加される。だから、":bnext" のようなバッファ
リストコマンドで引数リストを表示することができる。
:[N]al[l][!] [N] :al :all :sal :sall
:[N]sal[l][!] [N]
各引数に対して1つのウィンドウを開き、スクリーンを再構成する。
他の全てのウィンドウは閉じられる。カウントが指定された時は、開
くウィンドウの最大数となる。
コマンド修飾子:tabをつけて実行すると、各引数に対して1つずつ
タブページを開く。'tabpagemax' 個より多くの引数が与えられたと
きは、多すぎる引数は最後のタブページの中でウィンドウに分割され
て開かれる。
'hidden' オプションがセットされている場合は、閉じられるウィン
ドウで表示されている全てのバッファは隠れ状態(hidden)となる。
'hidden' オプションがセットされておらず 'autowrite' オプション
がセットされている場合は、編集中のバッファは保存される。さもな
ければ、編集中のバッファを表示しているウィンドウは閉じられな
い。ただし[!]が与えられていれば、それらのバッファは隠れ状態
(hidden)となる。しかし、編集中のバッファは決して削除されないの
で、変更は失われない。
[N] は開かれるウィンドウの数の最大値。'winheight' (:vertical
が前に与えられている場合は 'winwidth') もまた開かれるウィンド
ウの数を制限する。
この時点では Buf/Win Enter/Leave 自動コマンドは新しいウィンド
ウに対して実行されない。実際にそのウィンドウに移ったときに実行
される。
このコマンドを使用中に自動コマンドがウィンドウレイアウトを変更
すると、エラーが発生する。 E249
:[N]sa[rgument][!] [++opt] [+cmd] [N] :sa :sargument
":split | argument [N]" の短縮形: ウィンドウを分割し、N番目の
引数へ移動する。しかし、N番目の引数がなければ、ウィンドウは分
割しない。++opt と +cmd も参照。
:[N]sn[ext][!] [file ..] :sn :snext
":split | [N]next" の短縮形: ウィンドウを分割し、N個先の引数へ
移動する。しかし、N個先の引数がなければ、ウィンドウは分割しな
い。++opt と +cmd も参照。
:[N]spr[evious][!] [++opt] [+cmd] [N] :spr :sprevious
:[N]sN[ext][!] [++opt] [+cmd] [N] :sN :sNext
":split | [N]Next" の短縮形: ウィンドウを分割し、N個前の引数へ
移動する。しかし、N個前の引数がなければ、ウィンドウは分割しな
い。++opt と +cmd も参照。
:sre :srewind
:sre[wind][!] [++opt] [+cmd]
":split | rewind" の短縮形: ウィンドウを分割し、最初の引数へ移
動する。しかし、引数がなければ、ウィンドウは分割しない。
++opt と +cmd も参照。
:sfir :sfirst
:sfir[st] [++opt] [+cmd]
":srewind" と同じ。
:sla :slast
:sla[st][!] [++opt] [+cmd]
":split | last" の短縮形: ウィンドウを分割し、最後の引数へ移動
する。しかし、引数がなければ、ウィンドウは分割しない。
++opt と +cmd も参照。
:dr :drop
:dr[op] [++opt] [+cmd] {file} ..
最初の {file} を編集する。
- そのファイルがすでにあるウィンドウで開かれていたら、そのウィ
ンドウに移動する。
- そのファイルがウィンドウで開かれていなければ、カレントウィン
ドウで開く。カレントバッファが破棄されえない(abandon)ならば
まずウィンドウが分割される。
- 引数リストにないウィンドウや、ウィンドウ幅が最大でないウィン
ドウは、可能ならば閉じられる。
:next コマンドと同様に、argument-list がセットされる。
このコマンドの目的は、Vimに別のファイルを開いてほしいプログラ
ム (例:デバッガ) から使われることである。
コマンド修飾子:tabをつけて実行すると、各引数が1つずつタブ
ページで開かれる。最後のウィンドウが空ならそのウィンドウが使わ
れる。
++opt と +cmd も参照。
==============================================================================
8. 全てのバッファ/ウィンドウに対してコマンド実行 list-repeat
:windo
:[range]windo {cmd} 各ウィンドウに対して {cmd} を実行する。[range]が指定さ
れた場合には、指定された範囲の番号のウィンドウが操作対
象となる。これは次のようにするのと同じ動作をする: >
CTRL-W t
:{cmd}
CTRL-W w
:{cmd}
etc.
< カレントタブページ内でのみ実行される。:{cmd}
CTRL-W w
:{cmd}
etc.
1つのウィンドウに対してエラーが検出されると、それ以降
のウィンドウに対しては実行されない。
最後のウィンドウ (またはエラーが起こったウィンドウ) が
カレントウィンドウになる。
{cmd} は '|' を含んで複数のコマンドを連結していてもよ
い。
{cmd} はウィンドウの開閉、並べ替えをしてはならない。
:tabdo、:argdo、:bufdo、:cdo、:ldo、:cfdo、
:lfdoも参照。
:bufdo
:[range]bufdo[!] {cmd} {cmd} をバッファリスト内の各バッファに対して実行する。
[range]が指定された場合は、指定された範囲の番号の
バッファが操作対象となる。これは次のようにするのと同じ
動作をする: >
:bfirst
:{cmd}
:bnext
:{cmd}
etc.
< カレントファイルが破棄されえなく(abandon)かつ [!]が:{cmd}
:bnext
:{cmd}
etc.
与えられない場合、このコマンドは失敗する。
1つのバッファに対してエラーが検出されると、それ以降
のバッファに対しては実行されない。
リストされていないバッファはスキップされる。
最後のバッファ (またはエラーが起こったバッファ) がカレ
ントウィンドウになる。
{cmd} は '|' を含んで複数のコマンドを連結していてもよ
い。
{cmd} はバッファリストにバッファを削除、追加してはなら
ない。
Note:このコマンドを実行している間、Syntax 自動コマンド
イベントが 'eventignore' に追加され、無効化される。
これは各バッファの編集を大幅にスピードアップさせる。
:tabdo、:argdo、:windo、:cdo、:ldo、:cfdo、
:lfdo も参照。
例: >
:windo set nolist foldcolumn=0 | normal! zn
これは 'list' オプションをリセットし全てのウィンドウの折り畳みを無効化する。
>
:bufdo set fileencoding= | update
これは各バッファの 'fileencoding' をリセットし、バッファに変更があったらそれを
保存する。結果として、すべてのバッファが同じ 'encoding' のエンコーディングを使
用する (変換が成功した場合)。
==============================================================================
9. カーソル位置のタグ名/ファイル名 window-tag
:sta :stag
:sta[g][!] [tagname]
":tag[!] [tagname]" を実行し見つかったタグの表示のためにウィン
ドウを分割する。 :tag を参照。
CTRL-W ] CTRL-W_] CTRL-W_CTRL-]
CTRL-W CTRL-] カレントウィンドウを2つに分割する。カーソル位置の識別子をタグ
として使用し、新しくできた上側のウィンドウでタグに移動する。
ビジュアルモードではビジュアル選択されたテキストがタグとして使
われる。
新しいウィンドウの高さは N となる。
CTRL-W_g]
CTRL-W g ] カレントウィンドウを2つに分割する。カーソル位置の識別子をタグ
として使用し、新しくできた上側のウィンドウで ":tselect" を実行
する。
ビジュアルモードではビジュアル選択されたテキストがタグとして使
われる。
新しいウィンドウの高さは N となる。
CTRL-W_g_CTRL-]
CTRL-W g CTRL-] カレントウィンドウを2つに分割する。カーソル位置の識別子をタグ
として使用し、新しくできた上側のウィンドウで ":tjump" を実行す
る。
ビジュアルモードではビジュアル選択されたテキストがタグとして使
われる。
新しいウィンドウの高さはNとなる。
CTRL-W f CTRL-W_f CTRL-W_CTRL-F
CTRL-W CTRL-F カレントウィンドウを2つに分割する。カーソル位置のファイル名を
編集する。":split ]f" と同様だが、ファイルが存在しなければウィ
ンドウを分割しない。
ファイルを探すディレクトリのリストとして変数 'path' が使われ
る。また、カレントファイルのパスも探される。
その名前が "type://machine/path" のようにハイパーテキストリン
クならば "/path" のみが使われる。
count が与えられた場合、count 番目にマッチしたファイルが編集さ
れる。
CTRL-W F CTRL-W_F
カレントウィンドウを2つに分割する。カーソル下のファイル名を開
き、そのファイル名の後に書かれている行番号へジャンプする。ど
のように行番号を取得するかについてはgFを参照。
CTRL-W gf CTRL-W_gf
新しいタブページを開き、カーソル下のファイル名を開く。
"tab split" と "gf" の組み合わせに似ているが、そのファイルが存
在しない場合に新しいタブページを作成しないところが異なる。
CTRL-W gF CTRL-W_gF
新しいタブページを開き、カーソル下のファイル名を開いて、ファイ
ル名の後に書かれている行番号へジャンプする。
"tab split" と "gF" の組み合わせに似ているが、そのファイルが存
在しない場合に新しいタブページを作成しないところが異なる。
CTRL-W gt CTRL-W_gt
次のタブページに移動。`gt` と同じ。
CTRL-W gT CTRL-W_gT
前のタブページに移動。`gT` と同じ。
CTRL-W_CTRL-I も参照:カーソル位置のキーワードを含むインクルードファイルを新
しいウィンドウで開く。
==============================================================================
10. プレビューウィンドウ preview-window
プレビューウィンドウは別のファイルをプレビューする特別なウィンドウである。通常
はインクルードファイルや関数の定義を示すのに使われる小さなウィンドウである。
{+quickfix 機能なしでコンパイルされた場合は使用できない}
プレビューウィンドウはタブページにつき1つだけ開くことができる。プレビューウィ
ンドウは以下のコマンドのどれかが実行されたとき作成される。オプション
'previewheight' によってプレビューウィンドウが開くときの高さを設定できる。プレ
ビューウィンドウを識別するために、プレビューウィンドウにはオプション
'previewwindow' がセットされる。他のウィンドウを開閉したときにも同じ高さを保つ
ためにオプション 'winfixheight' がセットされる。
preview-popup
代わりに、オプション 'previewpopup' を設定することによりポップアップウィンドウ
を使用することができる。設定されているときは、'previewwindow' および
'previewheight' の設定は無効になる。このオプションは値をコンマで区切ったリスト
である:
height ポップアップの最大高さ
width ポップアップの最大幅
highlight ポップアップのハイライトグループ(デフォルトは Pmenu)
例: >
:set previewpopup=height:10,width:60
いくつかの特徴:
- ファイルが既にバッファにある場合、再利用される。これにより、ポップアップウィ
ンドウに表示されているファイルを編集できる。
- ポップアップウィンドウではファイルを編集できないため、警告ダイアログは使用さ
れない。ただし、後で同じウィンドウを通常のウィンドウで開いた場合、他の場所で
編集されていることに気付かない場合がある。そして、":edit" を使用して警告をト
リガーし、中止のために "A" と応答すると、プレビューウィンドウが空になる。
:pta :ptag
:pta[g][!] [tagname]
":tag[!] [tagname]" を実行し、現在のバッファまたはカーソル位置
を変えずに「プレビュー」ウィンドウ内で検索したタグを表示する。
「プレビュー」ウィンドウがすでに存在していた場合は、(ヘルプ
ウィンドウのように)そのウィンドウに表示する。新しいウィンドウ
が開いたときは、'previewheight' の設定がそのウィンドウの高さに
なる。:tag も参照のこと。
例は下を参照。CursorHold-example
:tagとは小さな違いがある:[tagname] がすでに表示されているタ
グと同じ場合、マッチしたタグリスト内の位置はリセットされない。
このおかげで :ptnext の後でも CursorHold の例がうまくいくよ
うになっている。
CTRL-W z CTRL-W_z
CTRL-W CTRL-Z CTRL-W_CTRL-Z :pc :pclose
:pc[lose][!] 現在開いている「プレビュー」ウィンドウを閉じる。'hidden' オプ
ションがセットされている時、または、バッファが編集中で[!]が使
われた時、(そのバッファを編集している他のウィンドウがなければ)
そのバッファは隠れ状態(hidden)となる。いずれかの「プレビュー」
バッファを閉じることができない場合、このコマンドは失敗する。
:close も参照のこと。
:pp :ppop
:[count]pp[op][!]
プレビューウィンドウで ":[count]pop[!]" を実行する。 :pop と
:ptag を参照。
CTRL-W } CTRL-W_}
カーソル位置の識別子をタグとして使用し、:ptag を実行する。 (必
要なら)高さNの新しいプレビューウィンドウを作成する。 Nが与えら
れなければ、'previewheight' が使われる。
CTRL-W g } CTRL-W_g}
カーソル位置の識別子をタグとして使用し、:ptjump を実行する。
(必要なら)高さNの新しいプレビューウィンドウを作成する。 Nが与
えられなければ、'previewheight' が使われる。
:ped :pedit
:ped[it][!] [++opt] [+cmd] {file}
{file} をプレビューウィンドウで編集する。プレビューウィンドウ
は :ptag と同じように開かれる。カレントウィンドウとカーソル
位置は変わらない。便利な例: >
:pedit +/fputc /usr/include/stdio.h
<:ps :psearch
:[range]ps[earch][!] [count] [/]pattern[/]
:ijump と同様だが、見つかったマッチをプレビューウィンドウで
開く。プレビューウィンドウは :ptag と同じように開かれる。カ
レントウィンドウとカーソル位置は変わらない。便利な例: >
:psearch popen
< :ptag コマンドと同じように、これを使ってカーソル位置の単語に関する情報を自動的に表示させることができる。これは :ptag コ
マンドを使うほど賢くないが、tags ファイルが必要なく、システム
インクルードファイル内のマッチを見つけることもできる。例: >
:au! CursorHold *.[ch] ++nested exe "silent! psearch " .. expand("<cword>")
< 注意:遅いかもしれない。例 CursorHold-example >
:au! CursorHold *.[ch] ++nested exe "silent! ptag " .. expand("<cword>")
この例では、'updatetime' に設定された時間の間カーソルが動かなければ、カーソル
下のキーワードで ":ptag" が実行される。"nested" は他の自動コマンドを実行するの
で、シンタックスハイライトはプレビューウィンドウ内で動作する。"silent!" はタグ
が見つからなかったときのエラーメッセージを抑止する。CursorHoldも参照。この自
動コマンドを再び無効化するには: >
:au! CursorHold
見つかったタグをハイライトさせる、カーソル位置に単語がないときに ":ptag" を実
行しない、などの改良をしたものが以下の通り: >
:au! CursorHold *.[ch] ++nested call PreviewWord()
:func PreviewWord()
: if &previewwindow " プレビューウィンドウ内では実行しない
: return
: endif
: let w = expand("<cword>") " カーソル下の単語を得る
: if w =~ '\a' " その単語が文字を含んでいるなら
:
: " 別のタグを表示させる前にすでに存在するハイライトを消去する
: silent! wincmd P " プレビューウィンドウにジャンプ
: if &previewwindow " すでにそこにいるなら
: match none " 存在するハイライトを消去する
: wincmd p " もとのウィンドウに戻る
: endif
:
: " カーソル下の単語にマッチするタグを表示してみる
: try
: exe "ptag " .. w
: catch
: return
: endtry
:
: silent! wincmd P " プレビューウィンドウにジャンプ
: if &previewwindow " すでにそこにいるなら
: if has("folding")
: silent! .foldopen " 閉じた折り畳みを開く
: endif
: call search("$", "b") " 前の行の最後へ
: let w = substitute(w, '\\', '\\\\', "")
: call search('\<\V' .. w .. '\>') " カーソルをマッチしたところへ
: " ここで単語にハイライトをつける
: hi previewWord term=bold ctermbg=green guibg=green
: exe 'match previewWord "\%' .. line(".") .. 'l\%' .. col(".") .. 'c\k*"'
: wincmd p " もとのウィンドウへ戻る
: endif
: endif
:endfun
:func PreviewWord()
: if &previewwindow " プレビューウィンドウ内では実行しない
: return
: endif
: let w = expand("<cword>") " カーソル下の単語を得る
: if w =~ '\a' " その単語が文字を含んでいるなら
:
: " 別のタグを表示させる前にすでに存在するハイライトを消去する
: silent! wincmd P " プレビューウィンドウにジャンプ
: if &previewwindow " すでにそこにいるなら
: match none " 存在するハイライトを消去する
: wincmd p " もとのウィンドウに戻る
: endif
:
: " カーソル下の単語にマッチするタグを表示してみる
: try
: exe "ptag " .. w
: catch
: return
: endtry
:
: silent! wincmd P " プレビューウィンドウにジャンプ
: if &previewwindow " すでにそこにいるなら
: if has("folding")
: silent! .foldopen " 閉じた折り畳みを開く
: endif
: call search("$", "b") " 前の行の最後へ
: let w = substitute(w, '\\', '\\\\', "")
: call search('\<\V' .. w .. '\>') " カーソルをマッチしたところへ
: " ここで単語にハイライトをつける
: hi previewWord term=bold ctermbg=green guibg=green
: exe 'match previewWord "\%' .. line(".") .. 'l\%' .. col(".") .. 'c\k*"'
: wincmd p " もとのウィンドウへ戻る
: endif
: endif
:endfun
==============================================================================
11. 隠れ(hidden)バッファを使う buffer-hidden
隠れ(hidden)バッファはウィンドウに表示されないが、メモリ上にはすでにロードされ
ている。これにより、毎回ファイルを保存したり読み込んだりしなくても、また、ウィ
ンドウ内にファイルを残しておかなくても、他のバッファをウィンドウに表示すること
が可能となる。
:buffer-!
'hidden' ('hi') オプションがセットされている場合は、":edit", ":next", ":tag"
等の他のファイルの編集をスタートさせる全てのコマンドに関して、いらないバッファ
は捨てられない。バッファリストで移動コマンドを実行すると、'hidden' オプション
がセットされていないにもかかわらず、バッファが隠れ状態(hidden)になることがあ
る。これはバッファが編集中で、ウィンドウが強制的に削除され('!' を使用)、
'autowrite' がセットされていないかバッファを保存できなかったときに起こる。
隠れ状態(hidden)のバッファはなんらかのコマンドでバッファの編集を開始するか、
":bdelete" コマンドでバッファを削除したとき隠れ状態(hidden)ではなくなる。
オプション 'hidden' はグローバルである、全てのバッファに適用される。オプション
'bufhidden' は特定のバッファを例外にするために使える。'bufhidden' はこれらの値
をとりうる:
<empty> 'hidden' の値を使う。
hide 'hidden' が設定されてなくてもこのバッファを隠れ状態に
する。
unload 'hidden' が設定されているときでも隠れ状態にせず、この
バッファをアンロードする。
delete バッファを削除する。
hidden-quit
編集中で隠れ状態(hidden)のバッファがあるときに Vim を終了しようとすると、エ
ラーが表示されてその編集中のバッファがカレントバッファになる。そして、バッファ
を保存するか(":wq")、保存しないで終了するか(":q!")を指定することができる。
注意: 他にも編集中の隠れバッファ(hidden)や編集中のバッファがあるかも!
バッファはリストから除かれることもある。これは、存在しているがバッファのリスト
内にはないことを意味する。unlisted-buffer
:files[!] [flags] :files
:buffers[!] [flags] :buffers :ls
:ls[!] [flags]
全バッファを表示。例:
1 #h "/test/text" line 1 ~
2u "asdf" line 0 ~
3 %a + "version.c" line 1 ~
[!] が含まれているときは、バッファリストにないバッファも表示さ
れる。
各バッファは一意の番号が割り当てられている。この番号は変わらな
いので、":buffer N" や "N CTRL-^" を使ってある特定のバッファへ
移動できる。Nはバッファの番号である。
ファイル名には、これらの特別な値が使用される:
[Prompt] prompt-buffer
[Popup] popup-window のバッファ
[Scratch] 'buftype' が "nofile"
[No Name] ファイル名が指定されていない
{訳注: 以下日本語メッセージの場合:
[Prompt] [プロンプト]
[Popup] [ポップアップ]
[Scratch] [下書き]
[No Name] [無名]
}
terminal-window バッファの場合、状態が使われる。
指標 (同じ桁にある文字は互いに排他的):
u リストされていないバッファ ([!] が使われたときのみ表示
される) unlisted-buffer
% カレントウィンドウにあるバッファ
# ":e #" や CTRL_^ で使われる代替バッファ
a アクティブバッファ:ロードされていて、表示されている
h 隠れバッファ:ロードされているが、現在はウィンドウに表
示されていない hidden-buffer
- 'modifiable' がオフのバッファ
= リードオンリーのバッファ
R 実行中のジョブありの端末バッファ
F 終了したジョブありの端末バッファ
? ジョブなしの端末バッファ: `:terminal NONE`
+ 変更のあるバッファ
x 読み込みエラーのあるバッファ
[flags] は以下の組み合わせを取る事ができる。
ただしリストに存在するバッファに限られる:
+ 変更されたバッファ
- 'modifiable' がオフのバッファ
= リードオンリーのバッファ
a アクティブバッファ
u リストに存在しないバッファ ("!" の挙動は上書きされる)
h 隠れたバッファ
x 読み込みエラーのあるバッファ
% 現在のバッファ
# 代替バッファ
R 実行中のジョブありの複数の端末バッファ
F 終了したジョブありの複数の端末バッファ
? ジョブなしの複数の端末バッファ: `:terminal NONE`
t 最後に使用された時間でソートしたバッファを表示
フラグの合成は互いの "and" を意味する。例えば:
h+ 変更された隠れバッファ
a+ 変更されたアクティブバッファ
表示されるバッファ名に対して :filter でパターンをマッチさせ
るには次のようにする: >
filter /\.vim/ ls
<:bad :badd
:bad[d] [+lnum] {fname}
ファイル名 {fname} をバッファリストに追加する。ただしメモリ上
には読み込まず、リストもされない。そのバッファが以前に削除さ
れ、かつ、ワイプされていないなら、再度リストされる。
"lnum" が指定された場合、バッファに初めて移動したときにカーソ
ルが指定された行番号にジャンプする。Note + 以降の他のコマンド
は無視される。
:balt
:balt [+lnum] {fname}
`:badd` と同様に現在のウィンドウに {fname} を代替ファイル名と
して設定する。
:[N]bd[elete][!] :bd :bdel :bdelete E516
:bd[elete][!] [N]
バッファ[N](デフォルト: カレントバッファ)をメモリから取り除
き、バッファリストから削除する。バッファが編集中の場合はこのコ
マンドは失敗する ([!] が与えられた場合は成功する。そのとき変更
は破棄される)。ファイルには影響はない。このバッファを表示して
いる全てのウィンドウは閉じられる。バッファ[N]がカレントバッ
ファの場合は、他のバッファが代わりに表示される。このバッファに
は、ジャンプリストの中のメモリ上にロードされているバッファを指
し示している最も最近のエントリが使用される。
実際は、バッファは完全に削除されていない。バッファリストから削
除され unlisted-buffer、バッファに対するオプションの値、変数、
マッピング・略語が消去される。例: >
:.,$-bdelete " カレントバッファから最後から 2 番目のバッ
" ファまでを削除
:%bdelete " すべてのバッファを削除
" ファまでを削除
:%bdelete " すべてのバッファを削除
:bdelete[!] {bufname} E93 E94
":bdelete[!] [N]" と同様だが、バッファを名前で指定する。
{bufname} を参照。
:bdelete[!] N1 N2 ...
":bdelete[!]" をバッファN1、N2、等に対して実行する。引数には
バッファ番号かバッファ名(ただし数字のバッファ名は使用不可)を使
用できる。バッファ名中のスペースの前にはバックスラッシュを入れ
る必要がある。
:N,Mbdelete[!] ":bdelete[!]" を N から M まで(N,Mを含む)の全てのバッファに対
して実行する。
:[N]bw[ipeout][!] :bw :bwipe :bwipeout E517
:bw[ipeout][!] {bufname}
:N,Mbw[ipeout][!]
:bw[ipeout][!] N1 N2 ...
:bdelete に似ているが、本当にバッファを削除する。このバッ
ファに関するすべてが失われる。このバッファ中のすべてのマークは
無効になり、オプション設定は失われ、ジャンプリストとタグスタッ
クのデータは消去されるなど。このことの意味がわからなければ使わ
ないこと。例: >
:.+,$bwipeout " カレントバッファ以降のすべてのバッファを
" 消去
:%bwipeout " すべてのバッファを消去
<" 消去
:%bwipeout " すべてのバッファを消去
:[N]bun[load][!] :bun :bunload E515
:bun[load][!] [N]
バッファ[N] (デフォルト:カレントバッファ)をメモリから取り除
く。このバッファに割り当てられたメモリ領域を解放する。バッファ
はバッファリストには残る。バッファが編集中の場合は、このコマン
ドは失敗する ([!] が与えられた場合は成功する。そのとき変更は破
棄される)。このバッファを表示しているどのウィンドウも閉じられ
る。バッファ[N]がカレントバッファの場合、他のバッファが代わり
に表示される。このバッファには、ジャンプリストの中のメモリ上に
ロードされているバッファを指し示している最も最近のエントリが使
用される。
:bunload[!] {bufname}
":bunload[!] [N]" と同様だが、バッファを名前で指定する。
{bufname} も参照。
:N,Mbunload[!] ":bunload[!]" を N から M まで(N,Mを含む)の全てのバッファに対
して実行する。
:bunload[!] N1 N2 ...
":bunload[!]" をバッファN1、N2、等に対して実行する。引数には
バッファ番号かバッファ名(ただし数字のバッファ名は使用不可)を使
用できる。バッファ名中のスペースの前にはバックスラッシュを入れ
る必要がある。
:[N]b[uffer][!] [+cmd] [N] :b :bu :buf :buffer E86
バッファリストのバッファ[N]を編集する。 [N]が与えられなけれ
ば、そのままカレントバッファが編集される。 [!]については
:buffer-! を参照。これはバッファリストにないバッファも
'buflisted' フラグを設定することなく編集する。
ここではシングルクォート付きの記法は使えない。
`:buf 12'345'` は 12'345 をバッファ名として使う。
+cmd も参照。
:[N]b[uffer][!] [+cmd] {bufname} {bufname}
バッファリストの {bufname} のバッファを編集する。部分的な名前
も、バッファリスト内で一意である限り動作する。
バッファ名が数字であるバッファはその名前で参照することはできな
いことに注意。代わりにバッファ番号を使う。
バッファ名の中のスペースの前にバックスラッシュを差し込む。
[!] については :buffer-! を参照。
これはバッファリストにないバッファも 'buflisted' フラグを設定
することなく編集する。
+cmd も参照。
:[N]sb[uffer] [+cmd] [N] :sb :sbuffer
ウィンドウを分割しバッファリストのバッファ[N]を編集する。 [N]
が与えられなければ、そのままカレントバッファが編集される。ウィ
ンドウ分割の際には、'switchbuf' の "useopen" の設定に従う。
これはバッファリストにないバッファも 'buflisted' フラグを設定
することなく編集する。
+cmd も参照。
:[N]sb[uffer] [+cmd] {bufname}
ウィンドウを分割しバッファリストの {bufname} バッファを編集
する。これはバッファリストにないバッファも 'buflisted' フラグ
を設定することなく編集する。
Note: 別名でカレントバッファのコピーを作って、それを別のウィン
ドウで表示したいのなら、次のようにすること: >
:w foobar | sp #
< +cmd も参照。:[N]bn[ext][!] [+cmd] [N] :bn :bnext E87
バッファリスト中の[N]個先のバッファへ移動する。 [N] のデフォル
ト値は1である。バッファリストの最後に到達したら、先頭に戻って
バッファを探す。 [!]については :buffer-! を参照。
+cmd も参照。
ヘルプバッファにいる場合、(もし有れば)次のヘルプバッファへ移動
する。同様に、通常の(ヘルプではない)バッファにいる場合、次の通
常のバッファへ移動する。従って、ヘルプウィンドウを表示していて
も、コード/テキストバッファを次々と表示する際にヘルプが邪魔に
ならない。次の3つのコマンドも同じように動作する。
:sbn :sbnext
:[N]sbn[ext] [+cmd] [N]
ウィンドウを分割しバッファリストの[N]個先のバッファへ移動す
る。バッファリストの最後に到達したら、先頭に戻ってバッファを探
す。ウィンドウ分割の際には、'switchbuf' の "useopen" 設定に従
う。+cmd も参照。
:[N]bN[ext][!] [+cmd] [N] :bN :bNext :bp :bprevious E88
:[N]bp[revious][!] [+cmd] [N]
バッファリスト中の[N]個前のバッファへ移動する。 [N] のデフォル
ト値は1である。バッファリストの先頭に到達したら、最後に戻って
バッファを探す。 [!]については :buffer-! を参照。'switchbuf'
も参照。+cmd も参照。
:[N]sbN[ext] [+cmd] [N] :sbN :sbNext :sbp :sbprevious
:[N]sbp[revious] [+cmd] [N]
ウィンドウを分割しバッファリストの[N]個前のバッファへ移動す
る。バッファリストの先頭に到達したら、最後に戻ってバッファを探
す。ウィンドウ分割の際には、'switchbuf' の "useopen" 設定に従
う。+cmd も参照。
:br[ewind][!] [+cmd] :br :bre :brewind
バッファリスト中の先頭のバッファへ移動する。バッファリストが空
の場合はリストされていない最初のバッファに移動する。 [!]につい
ては :buffer-! を参照。
:bf[irst] [+cmd] :bf :bfirst
:brewind と同じ。
+cmd も参照。
:sbr[ewind] [+cmd] :sbr :sbrewind
ウィンドウを分割してバッファリスト中の先頭のバッファへ移動す
る。バッファリストが空の場合はリストされていない最初のバッファ
へ移動する。'switchbuf' オプションの設定に従う。
+cmd も参照。
:sbf[irst] [+cmd] :sbf :sbfirst
":sbrewind" と同じ。
:bl[ast][!] [+cmd] :bl :blast
バッファリスト中の最後のバッファへ移動する。バッファリストが空
の場合はリストされていない最初のバッファへ移動する。 [!]につい
ては :buffer-! を参照。
:sbl[ast] [+cmd] :sbl :sblast
ウィンドウを分割してバッファリスト中の最後のバッファへ移動す
る。バッファリストが空の場合はリストされていない最初のバッファ
へ移動する。'switchbuf' オプションの設定に従う。
:[N]bm[odified][!] [+cmd] [N] :bm :bmodified E84
バッファリスト中の[N]個先の編集中のバッファへ移動する。
Note:このコマンドはリストされていないバッファも見つける。変更
されているバッファがない場合はコマンドは失敗する。
:[N]sbm[odified] [+cmd] [N] :sbm :sbmodified
ウィンドウを分割し、バッファリスト中の[N]個先の編集中のバッ
ファへ移動する。'switchbuf' オプションの設定に従う。
Note:このコマンドはリストされていないバッファも見つける。
:[N]unh[ide] [N] :unh :unhide :sun :sunhide
:[N]sun[hide] [N]
バッファリスト中のメモリ上にロードされた各バッファに対して1つ
のウィンドウが開かれているようにスクリーンを再構成する。カウン
トが与えられたら、開くウィンドウの最大数となる。
:[N]ba[ll] [N] :ba :ball :sba :sball
:[N]sba[ll] [N] バッファリスト中の各バッファに対して1つのウィンドウが開かれて
いるようにスクリーンを再構成する。カウントが与えられたら、開く
ウィンドウの最大数となる。'winheight' も開くウィンドウの数を制
限する (:vertical が前に与えられているときは 'winwidth')。こ
の時点では、Buf/Win Enter/Leave 自動コマンドは新しいウィンドウ
に対して実行されない。ウィンドウに移動したときにのみ実行され
る。
コマンド修飾子:tabをつけて実行すると、新しいウィンドウがそれ
ぞれ新しいタブで開く。ただしタブの個数は 'tabpagemax' に制限さ
れる。
Note: 上の全てのコマンドは他のバッファの編集を開始する。各バッファの
'readonly' フラグは保存されている。":edit" コマンドと異なる点は、":edit" コマ
ンドではファイルが読まれた時点で 'readonly' フラグが設定される点である。
==============================================================================
12. 特殊なバッファ special-buffers
バッファがファイルのテキストを保持するのでなく、他の目的のために使われることも
ある。バッファの振る舞いを変更するためにいくつかのオプションを設定することがで
きる:
'bufhidden' バッファがウィンドウに表示されなくなったときどうするか
'buftype' どんな種類のバッファか
'swapfile' バッファがスワップファイルを持つか
'buflisted' バッファリストに現れるか
いくつかの有用なバッファの種類:
quickfix エラーリストやlocationリストを保持するのに使われる。
:cwindow と :lwindow を参照。このコマンドは 'buftype' オプ
ションを "quickfix" にセット。これを変更してはならない。
'swapfile' はオフ。
help ヘルプファイルを保持する。:help コマンドによってのみ作成され
る。ヘルプバッファを示すフラグは内部にあり、変更することはでき
ない。ヘルプバッファに対する 'buflisted' オプションはリセット
される。
terminal 端末ウィンドウバッファ、terminal を参照。ジョブが終了するま
でその内容を読み取ったり変更したりすることはできない。
directory ディレクトリの内容を表示する。ファイルエクスプローラープラグイ
ンで使用されている。このバッファは以下の設定で作成される: >
:setlocal buftype=nowrite
:setlocal bufhidden=delete
:setlocal noswapfile
< バッファ名はディレクトリの名前になり、:cd コマンドを使ったと:setlocal bufhidden=delete
:setlocal noswapfile
きは変更される。
scratch-buffer
scratch いつでも破棄されうるテキストを保持する。ウィンドウを閉じても
保たれ、明示的に削除されなければならない。
設定は: >
:setlocal buftype=nofile
:setlocal bufhidden=hide
:setlocal noswapfile
< このバッファを識別するためにはバッファ名が使われる。ただし、そ:setlocal bufhidden=hide
:setlocal noswapfile
のためにはそのバッファに意味のある名前がついていなければならな
い。
unlisted-buffer
unlisted このバッファはバッファリストにない。通常の編集には使われず、
ヘルプファイルを表示するためや、ファイル名やマークを記憶するた
めに使われる。":bdelete" コマンドによってもこのオプションが
セットされる。それゆえ、このコマンドは完全にはバッファを削除し
ない。設定は: >
:setlocal nobuflisted
<vim:tw=78:ts=8:noet:ft=help:norl: