vim-jp 10周年
Posted on 2021-09-16, Written by KoRoN (a.k.a. kaoriya)本日 2021年9月16日に vim-jp は10周年を迎えました。 vim-jp 立ち上げ当初の記事は以下になります。
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2011-09-07 github上にvim-users-jpというorganizationを作った。 by mattn
後に名称が vim-jp へ変更となりました。
- 2011-09-16 vim-jpを作りました。 by KoRoN
- 2011-09-16 Vimをお使いの皆さまへ by KoRoN
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2011-10-01 個々の作業はチームを作る事で効率を上げられる by mattn
vim-jp 立ち上げ約1か月の振り返り記事
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2012-11 vim-jpの活動報告 (by KoRoN)
1年目の振り返り。VimConfの前身である ujihisa.vim 2012 での発表スライド
この10年ものあいだ vim-jp が存続・機能できたのは、 何より vim と vim-jp に携わってくれた皆様のおかげです。 本当にありがとうございました。
vim-jp 立ち上げ時の参加を呼び掛ける言葉を引用いたします。
Vimをお使いの皆さまは、是非この統合コミュニティvim-jpにご参加ください。 参加といっても難しいことはありません。 使ってみて意見を言う、たったそれだけがまずは全てです。 あなたがVimについて自身の考えを述べる。 もちろんすぐに理解されるとは限りません。 しかしそのことで必ず何かが少し変わります。 その小さな変化がいつかVimの明日を、世界のVimを変えることになるでしょう。 そのことの素晴らしさをより多くの方に体験していただきたいのです。
この思いは今も変わらず、また次の10年も変わらないと信じております。 引き続きvim-jpへの皆様のご理解・ご支援・ご協力(参加)を賜れば幸いです。
vim-jp の現在
vim-jp の現在の姿を見てみましょう。 vim-jp は発足当初より変わらず明確な団体ではありません。 法人ではないばかりか明確な規約すらありません。 そのため「コレがvim-jpだ」といえる定義も存在しないわけですが、 おぼろげながら現在の vim-jp を構成している要素は以下の通りです。
- vim-jp Slack
- vimrc読書会 (毎週土曜の23時にGitterにて開催)
- GitHubのvim-jp organization でホストされる各プロジェクト群
- 本サイト vim-jp.org
特筆すべきはSlackです。 参加者は2000人に迫りvimユーザー以外のアクティブ参加者も複数おり、 日々vimに限定されない雑多な会話がオンラインにて交わされています。 むしろvim以外の話題のほうがはるかに多く、 ついにはEmacsユーザーをして「エンジニアの楽園」とまで評されるに至りました。
もしかしたら将来のvim-jpはvimに留まらず、エンジニアの明日を、世界のエンジニアを変えることになっていくのかもしれません。
vim-jp のこれまでの成果
この10年のvim-jpの成果を、直接・間接・時系列を問わずに箇条書きで振り返ってみましょう。
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vim本体へのcontributorの増大に寄与
vim-jp発足前の2010年と比較して各年バラつきはあるものの、 contributorの数でピークで約3倍(8→23)、平均して約2倍。 パッチの数で約10倍以上。 (ただしvim自身がacceptするパッチ数には波があるので、 年ごとの単純な比較はフェアではないことに注意が必要)
詳しいデータはこちらを参照: https://gist.github.com/k-takata/d5d32e06a4c79f3ca9fe0c6abadbe608
- vim-jp Slack
- 日本語でのissues一次受け
- マニュアル邦訳をはじめ日本語リソースの集約
- CI化
- vim本体のGitHubへの移行
- vim-jp発の新機能
- +lambda
- +directx
- 各種プラグインのメンテナンス
- vim-cpp
- vital.vim
- VimConfの開催
- VimConf 2018 Bram Moolenaar 氏を招聘
これらの成果はどれ1つとってもそれ1つで成立したものではなく、 vim-jpを起点にそれぞれが複雑に絡み合うことで成立してきたものです。 これはまさしくvim-jpの立ち上げ時に意図していたことだと言えます。
どうでしょうか。 vim-jpの発足とこの10年の足跡は10年前の明日、 すなわち今のvimを、世界のvimを変えてきたと言っても過言ではないでしょう。
vim-jp 次の10年に向けて
本記事の最後に、次の10年に向けて、立ち上げ時の次の言葉を引用したいと思います。
もちろん参加を通じて素晴らしい体験だけではなく、不愉快な体験もあるかもしれません。 しかしどうか諦めないでください。 皆さんのVimを使い易くしたい、使い続けたいという気持ちはきっとvim-jpで共有できます。 私はそう信じています。
ではvim-jpでお目にかかれる日を心よりお待ちしております。
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