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Hack #37: Vimの勉強会を開催する

Posted at 2009/07/06
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問題

あなたの身の回りにVim使いがいない場合、いつものようにVimを使っているときに、ときには一抹の寂しさを覚えることもあるのではないでしょうか。 メーリングリスト、ブログ、IRC、twitterなどのオンラインのコミュニケーション手段を用いて、Vimの技術に関する交流を図ることが可能ではありますが、 実際に対面してオフラインで交流することによって、あなたのVim生活にさらなる恩恵をもたらします。

最も手っ取り早い解決策は、フォーマルなVimの勉強会に参加することです。 Vimの勉強会には、Vimを使いこなそうと努力する人、Vimをある程度使いこなしている人、まさに神業としか言いようのないほどVimを使いこなしている人など さまざまなVim使いが集まり、参加者は相互に多大なる刺激を受けることができます。 また、フォーマルな勉強会にはその勉強会の後にカジュアルな会合が自然発生する傾向があるため、 あなたは自動的に両方の側面の勉強会に参加することが可能です。 したがって、敢えてカジュアルな側面しか持たないVimの勉強会に参加するよりは、フォーマルなものを選択すると効率的でしょう。

しかしながら、もしもあなたが参加可能なVimの勉強会が全く予定されていなかった場合、どうすればよいのでしょうか。 解決策は二つあります。一つはあなた自身がVimの勉強会を企画し開催すること、もう一つは誰か他人をそそのかしてVimの勉強会を企画し開催してもらうことです。 本Hackでは前者について説明します。

解決

まずは会場と主要発表者を抑えます。この二点が最重要です。

会場は机、椅子、プロジェクタ、スクリーンを備えている必要があります。 冷暖房設備、特に夏場は冷房設備を必要とします。 著者は過去にVimの勉強会を開催するにあたって、地元の公民館を利用しました。 上記要件を満たしつつ、比較的安価で部屋を借りることができたためです。

主要発表者を一人確保します。Vimのpluginを多数書いている人など、Vim界で著名な人が良いでしょう。 主要発表者の存在は、多くの聴衆を集めるためよりもむしろ、他の多くの発表者を集めるインセンティブとして効果的です。 なお、もしもあなた自身がVim界で著名ならば、とても容易にVimの勉強会の準備を進めることができます。

次に、開催する勉強会の情報を整理したWebページを作り、一般に告知します。 そのWebページはあなた以外の人でも直接編集できる、Wikiなどの形態を用いると 発表者が自分の発表タイトルなどを容易に変更でき、便利です。

参加者情報を管理することは必須ではありませんが、大雑把な人数を把握するためにもぜひとも設置するべきです。 atnd というWebサービスで容易に参加者の管理を行なうことができます。 しかし、atndには"一度参加申し込みをした人に再びこちらから情報を送る手段がない"という致命的な欠陥があります。 例えば勉強会の日程が変更になったとき、それを参加者全員に告知する必要があります。 このため著者はcotocotoのように、参加申し込み時にメールアドレスを要求するWebサービスが好ましいと考えています。

なお、飛び入り参加や当日キャンセルなどは多いにありえます。実際に参加した人の名前とその人数を確認する場合、事前に名簿などを紙に印刷して持参するよりももっと簡単で効率的な手法が存在します。 あなたのVimに新しいバッファを開き、一行につき一人の参加者がおのおのの名前を書いていくようお願いします。空行がなく、かつ:setl nuの状態であれば、最終行の行番号がそのまま参加人数となります。

ここで、比較的カジュアルな勉強会であっても、各発表者の発表には事前に時間を設定して、なるべく時間厳守を強制することをお薦めします。 実際に時間厳守であるかどうかよりも、時間を守らなければならないという緊張感を保つことで、各発表がリズムよくなるという経験則があります。 議論が脱線していると感じたら、勇気を出してぶった切ることもときには必要です。

参考

以下に、参考になりうる過去の日本国内のVimの勉強会の情報を羅列します。

議論

本Hackは他のHackに比べ、経年劣化しやすい情報を含んでいます。 基本的な概念はそのままだとしても、使用するサービスを乗り換える必要があるかもしれません。

過去のVimの勉強会一覧を見て、開催地域に偏りがあると感じた方は多いでしょう。 もっと様々な地域で日夜Vimの勉強会が常に開催されている、そんな健全な日々が訪れる日がくることを著者は願っています。

ujihisa

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