Hack #45: help を引く
Posted at 2009/07/22ツイート
Vim には膨大な量のヘルプが付属しており、大抵のことはヘルプを見れば解決します。Vim を使っていて何か分からないことがあったとき、まず最初にすべきことは、help を引くことです。
:help
コマンド
:help
コマンドを使うことでヘルプを引くことができます。引数を指定せずにコマンドを実行すると、目次にあたるページが表示されます。キーワードを指定して実行すると、キーワードに関連したヘルプページを開くことができます。
キーワードのルール
キーワードにはある程度ルールがあるので、これらを把握しておくと格段にヘルプが引きやすくなります。
種類 | 接頭子 | 例 |
---|---|---|
Normal mode | (無し) | :help j |
Insert mode | i_ | :help i_<Esc> |
Visual mode | v_ | :help v_x |
Command-line mode | c_ | :help c_<Tab> |
ex コマンド | : | :help :write |
オプション | ' | :help 'tabstop' |
また、キーシーケンスを調べる際、修飾キーが必要なキーや特殊なキーのキーワードには以下のようなルールがあります。
種類 | ルール | 例 |
---|---|---|
Ctrl キー | 接頭子 CTRL- を付ける | :help CTRL-U |
Shift キー | 大文字を使用する | :help J |
特殊なキー | <キー名> | :help <Space> |
キーシーケンス | そのまま | :help gg |
特殊キーなどを含むキーシーケンス | アンダースコアで区切る | :help g_CTRL-G |
ちなみに、Meta キー(Alt キー) に対しては Vim はデフォルトの機能を一切割り当てていないので、ヘルプにキーシーケンスは登場しません。
Insert mode などの接頭子が必要な場合はそのまま :help i_CTRL-X
などとします。
その他、よく見そうなリファレンス的な項目についてはキーワードを覚えておくと良いでしょう。キーワードはアスタリスクで囲まれた部分です。
キーワードを打ち込んでいる途中で <C-d> を押すと、打ち込んでいるキーワードにマッチするヘルプ項目の一覧が表示されます。これを使えば知りたい項目に辿り着きやすくなります。
:helpgrep
コマンド
どうしても目的の内容が見付からない場合は、:helpgrep
コマンドを使います。これはヘルプの全文検索を行うコマンドです。結果は :grep
コマンドと同じように扱えます。
ヘルプの項目間をジャンプする
ヘルプページには tags ファイルが用意してあり、これによって通常の tags を用いたようにヘルプの項目間をジャンプできます。すなわち、キーワード上で <C-]> をタイプすることによりキーワードにジャンプし、<C-t> によって前の位置へ戻ります。パイプ文字(|)で囲まれた部分がキーワードですが、それ以外の箇所でもキーワードにマッチした場合はジャンプします。
ヘルプファイルを更新した場合
前述の通り、ヘルプ内のジャンプは tags ファイルによって実現しています。よって、プラグインを追加、削除したり、runtime を更新したりしてヘルプファイルが更新された場合は、tags ファイルを更新する必要があります。
そのためのコマンドが :helptags
コマンドです。ヘルプファイルのあるディレクトリを指定して、以下のように使います。
:helptags ~/.vim/doc
:help
のススメ
ヘルプは Vim 使いの友です。どれだけ長くの時間ヘルプを読んでいたかが Vim の熟練度に比例すると言っても過言ではありません。暇を見つけたらヘルプを読むと良いでしょう。
それに伴い、:help
は素早く引けるようにしておくと便利です。
:nnoremap <C-h> :<C-u>h<Space>
thinca
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